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国道265号線は宮崎県小林市と熊本県阿蘇郡阿蘇町を結ぶ九州縦断3ケタ国道。九州を代表する酷道でもある。道の改良が進んで、国見峠から北側の区間はほとんど快適な2車線道となっているが、一部区間には旧道が残っている。 残っている旧道は、現役時代は『酷道』であったことを物語るような道である。 【写真左】:旧R265と旧R325分岐点にあった案内標識。国道であったことの証。高森町内の旧R 265区間にあった唯一のR265を示す標識。 |
国道265号線旧道 |
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高森町内のR265旧道は高森町の町中を通る。分岐点は、R265(現国道)とR325BPとの交差点から北へ800mほど戻った付近。R57(箱石峠方面)から来た場合、R325BPとの交差点手前にある三叉路が分岐点である。典型的な旧道分岐点なのですぐに分かる。 旧道は1kmほど少し坂道となっている2車線幅の直線が続く。高森町村山地区の集落内に入ると完全に生活道路と化している1.5車線幅の道となる。旧道分岐点から1.2kmほどで現R265との交差点である高森町村山交差点へ到着する。 現R265を越えると旧道は高森町高森地区の外れを走る。町中を通る1.5車線道でほぼ直線である。沿道には国道標識だけをはずされたポールが2本ほど立っていた。やがて道はR325との交差点に到着する。 ここまではどこにでもある町中の旧国道であった。 |
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☆★☆ 国道265号線旧道【熊本県阿蘇郡高森町】 ☆★☆ |
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R265は熊本県高森町内で、R325BPと合流して高森峠TNへ向かって2車線ワインディング区間に入ります。高森峠TNを出た所でR325と別れると、R265は熊本県蘇陽町に向かって南下を続けます。 さて、この文章の下線を引いてある部分、具体的には高森町のR265・R325BP交差点〜高森峠TN〜蘇陽町伊勢交差点(R265・R325交差点)の間は、全区間別ルートで建設されたBP区間です。このBP区間は全区間、適度なカーブと勾配が連続した快適な2車線道路となっています。 高森町内の旧道ルートのうち、高森町の町中を進むルートは町中の生活道路となっています。高森町の中心部を経由せずに外れを南に下って(昔からの)R325と合流します。 道は何の問題もなく走ることが出来ます。ただし町中を通るので歩行者に注意して下さい。 【2001年4月11日走行】 |
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国道265号線旧道 |
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九十九曲 |
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高森町高森地区で旧R265はR325と合流する。合流交差点であるT字交差点を左折すると、道は1.5車線幅のまま東に向かう。R265の指定を解除されてからは、この先はR325となっている。正式にはR325とr28との重複区間のようだ。 500mほど進むと、町中を抜けて最後の民家を過ぎると緩い勾配の坂道となりカーブも現れる。ヘアピンカーブを曲がると山中に入る。薄暗い山中の1.5車線の道を進むが、路線バスの走るで車の通行も結構ある。やがて路肩の広い交差点に到着。直進するとR265に出るR325。右に曲がって急坂に入るのが旧R265である。 『九十九曲』と呼ばれる高森峠の麓の区間は高森公園内を通る道で、沿道も含めて公園内には数百本の桜が植えられている。訪れた時も警備員が出て交通整理をするほど車での来訪者が多いところだ。公園内ということで通り抜け出来ないかと思われたが、車両通行止めにはなっておらずそのまま走ることが出来た。 道はその名の通り、急カーブが連続する1.5車線〜狭い2車線道。阿蘇の外輪山の山腹をクネクネといくつものカーブを描きながら標高を上げて行く。桜の花が散り始めた頃であったが花見客は多く、道路上には桜見物や撮影に来た人達の車が停まっていたり、ゆっくり走っていたりするので気が抜けない。さすがに道路上で花見宴会をしている人達は居なかったが、晩になるとどうなるか分からない。ゴミの散らかり具合からみて晩になってから路上宴会しているかも知れない。 カーブはとにかく多い。最初は平坦か緩い勾配のあるカーブが連続したが、中腹辺りから急勾配・急カーブが増え始める。停まって山頂方面を見ると、これから走る道のガードレールが何段にも重なっている。外輪山の内側の斜面で、急斜面ゆえにこういう道の構造になっているのだろう。 幾つ目かの急カーブを曲がると、緩いカーブがあるだけの坂道となる。しばらく進むとトの字交差点に到着。停まって付近を調べると、旧タイプの案内標識やR265と表示された標識を発見。直進する道から分岐して山頂に消える道が旧R265である。 高森町村山交差点(現R265との交差点)からここまで約5kmであった。 |
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高森峠トンネル旧道 |
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旧R265分岐交差点は高森町大字七合という所らしい。狭い2車線道から脇に分岐する1.5車線幅の道に入る。路面は一応舗装されてはいるが、路面にヒビが入っていたり舗装が剥がれている箇所があって荒れている。路肩付近には落ち葉や土砂がたまっている。道の谷側にはガードレールが設置されているので安心して走行出来る。 道は『九九曲』の続きのようで、急カーブが連続する。ややきつい勾配が続くが、道幅は1.5〜狭い2車線幅となっているので意外と走りやすい。ブラインドカーブが連続する。対向車などまず来ないと分かっているのだが、来ない保証はないので注意深く走る。砂利が浮いている区間もあったので路面にも注意を払って進む。 やがて最後の右カーブを曲がると、旧道は平坦な1.5車線道となり草原の中に入った。どうやら分水嶺を越えて外輪山の外側に入ったのだ。ここからは熊本県阿蘇郡蘇陽町に入る。 外輪山の外側に入ると、荒涼とした草原の中を進む。見通しの良い緩い勾配の道である。道幅は1〜1.5車線道。本来ならば2車線分の道幅があるのだが、路肩から草木が浸食して来ているために、走行可能な道幅はセンターライン付近を中心とした1〜1.5車線分ぐらいしかないのだ。路面にはわずかに残っているセンターラインの跡が、現役時代は2車線だったことを物語っている。 2kmほどそんな道を進むと、やがて立派な2車線道と合流した。現R265である。高森町大字七合の旧R265と旧R325との分岐交差点から約4kmであった。 蘇陽町側の旧R265分岐地点は梶原バス停横である。梶原バス停横から分岐してる1.5車線道が高森峠TN〜九九曲の旧R265である。 |
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☆★☆ 国道265号線旧道【高森峠トンネル旧道】 ☆★☆ |
熊本県阿蘇郡高森町〜蘇陽町にかけてのこの区間は、外輪山を越える区間です。そのために『九九曲』と呼ばれる急カーブが連続する区間となっています。現役時代は、かなりの酷道だったと思われます。 2001年4月に走った時は、何の下調べもなくこの区間の実走調査を始めてしまいました。高森公園内の桜並木を越える箇所〜高森峠TN高森口までは整備されているので安心でしたが、そこから先の旧R265は走れるかどうか分からずどうするか迷いましたが、地元の人に聞くと走ることが出来るというので実走調査した次第です。 全面舗装されていますが、旧R325分岐点から南側の区間は、文中にもあったように路面は一部荒れている上に、路肩から草木が浸食してきているために実質1車線道と化しています。NTT(NHK?)のアンテナが立っているために整備されているようなものです。アンテナ無ければもっと荒れていたかも知れません。この区間は、山林作業車とアンテナ整備のための車以外はほとんど走る車はないようです。 高森公園内の『九九曲』区間の旧R265は整備されてるので問題なく走ることが出来ますが、桜の季節は通行車が多いので注意して下さい。 この区間の現R265(R325・R503と重複)は、トンネルと勾配のある坂が多く、また急カーブが連続します。大型トラックはもちろんのこと車も結構なスピードで走るため、自転車での走行は危険です。 自転車で走るならば体力・時間が必要となりますが、旧ルートを走ることをお勧めします。 冬期は路面凍結・積雪の可能性があります。また山肌がもろいために大雨の時は崖崩れに注意して走って下さい。 【2001年4月11日走行】 |
国見峠旧道 |
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現在は高速並みのトンネルで快適に数分で走破出来る国見トンネルは、1996年(平成8年)に完成・供用開始されたBPTNです。それまでは、標高1080mの国見峠を越える道がR265でした。国道指定解除後、現在の椎葉村側の区間は元の道である村道木浦線に降格されています。 峠を越える旧道は現在も走行可能のようです。五ヶ瀬町側(北側)の分岐点は国見TN五ヶ瀬町側口のすぐ直前から。椎葉村側(南側)の分岐点は国見TN椎葉村側口の1.5kmほど手前(南側)です。 椎葉村内の旧R265は椎葉村道木浦線となっています。村道区間も含めた全区間が1〜1.5車線幅の一応舗装されている道だとか。路面はかなり荒れているそうなので、走行には注意して下さい。冬期は路面凍結・積雪のある旧道ですので、走行には注意が必要です。 【未調査】 |
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◆国見峠の旧R265に関しては、『道の活動』というサイトで詳しく紹介されています。そちらを参照にして下さい。 |
田代ヶ八重ダム建設予定地の旧道 |
田代ヶ八重ダムの建設地にはダム底に沈む旧道があります。R265は尾股峠を越えて宮崎県諸県郡須木村に入った付近からr144分岐点までのしばらくの区間は立派な2車線道路となりますが、この道はダム建設による付け替え道路。 旧道は尾股川や槻木川に沿って進む道です。しかし現在では、ダム建設に伴い廃道となって通行不可能となっている区間があり、僅かに残ってる車道も工事専用道と化し一般車の通行が不可能となっています。付け替え道路の上から旧道を眺めるしか手がありません。 ここの旧道も数年先にはダム湖の底に沈んでしまいます。 【走行不可能】 |
軍谷峠旧道 |
R265は宮崎県西諸県郡須木村内にある軍谷峠を、新軍谷TNで越えてゆきます。新軍谷TNが開通する 1973年(昭47年)頃より前の旧道が軍谷峠を越える道です。旧道は新軍谷TN南口(小林市側)直前で分岐し、須木村の町中で現R265と合流します。 ツーリングマップルや他のサイトによると、一部舗装されてはいますがほとんどはダートの1車線道になっています。峠は1955年(昭30年)頃に完成した軍谷隧道で越えています。路面は固い路面の区間もあれば、荒れた区間もあるダート道だそうで、オンロードバイクでの走破は難しいようです。走るならばオフロードバイクでないと無理でしょう。 車はほとんど走らないようです。山林作業の方の車・トラックか峠にあるNTTの携帯中継アンテナの整備に来る車ぐらいでしょう。現在(2001年時点)では舗装工事が進んでいるそうなので、数年先には舗装された旧道になるかもしれません。 【未調査】 |
◆軍谷峠の旧R265に関しては、『道の活動』というサイトで詳しく紹介されています。そちらを参照にして下さい。 |
【R265旧道終わり】 |