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●変遷 昭和57年(1982年)4月1日:徳島県徳島市〜香川県坂出市の国道として誕生。徳島県美馬郡貞光町(現:つるぎ町)まではR192と重複。 平成5年(1993年)4月1日:徳島県徳島市〜美馬郡貞光町(現:つるぎ町)までの経路を現在の見ノ越経由のルートに変更。 現在に至る。 |
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◆Update:2009年11月22日 |
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国道438号線旧道 |
■府能バイパス旧道 |
◆国道438号線府能バイパス旧道 |
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R438府能バイパスは、徳島県名東郡佐那河内村宮前を起点として、名西郡神山町鬼籠野(おろの)を終点とするトンネルを含む全長5kmのバイパス道路。 平成2年(1990年)度に用地買収を開始し、平成6年(1994年)度に事業着手。平成16年(2004年)度末までに佐那河内村内の0.2kmと神山町内1.1kmの計1.3kmが先行供用されていた。残る新府能トンネル(L=1387m)を含む区間の完成は遅れ、トンネルが完成し5.0kmの全線が開通したのは平成19年(2007年)12月26日となった。 バイパス全通により、府能隧道経由のルートは旧道となった。将来的には国道指定を解除され、町村道に格下げされることになっている。 |
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■国道438号線旧道【現役国道時代】 ■国道438号線旧道【2008年レポート】 |
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>>Update 2008.04.10 |
○国道438号線府能バイパス旧道 【現役国道時代】 |
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府能バイパス旧道が現役国道だった時に走ったのは、平成9年(1997年)6月と平成14年(2002年)7年の2回だけであった。この後は府能バイパス開通後で旧道となった平成20年(2008年)7月となる。平成9年、平成14年の時は、共に神山町→佐那河内村方向に走行している。 初走行は平成9年となるのだが、この時はR439全区間走破ツーリングとして高知県中村市(当時)→徳島県徳島市に向かって走行している最中のことであった。R439(R438重複)最後の区間(R193〜R192間)の悪路区間であったのだが、同じ日に大雨の京柱峠と見ノ越を越えていたので、悪路とは思わず良くある山中のローカル国道だと思って走ったことを覚えている。それゆえか、写真を余り撮影していないことが残念である。 それが気になったのか、平成14年に2回目の走行。この時はR492を走ってからR438で徳島に出た。既にデジカメ主体となっていたので、府能隧道も含めて10数枚ほど撮影していた。平成20年の頃とほとんど変わっていない。 府能隧道区間の旧道はいずれ町村道に降格とのこと。いずれあちこちにあった標識が撤去された頃に走って、変化を記録してみたいと思っている。 |
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■平成9年(1997年)走行レポート |
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【レポートは神山町→佐那河内村方向(西→東方向)です。】 |
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R438は名西郡神山町神領地区でr20(県道石井神山線)との分岐点を過ぎると鮎喰川から離れ、1.5〜2車線幅が断続する山中へ入る。山中を抜けると神山町鬼籠野(おろの)地区へ到着。町中でr21(県道神山鮎喰線)が分岐すると、緩やかな勾配の狭路坂道となり鬱蒼とした山中を進んで行く。 r21分岐点から2kmほど走ると府能隧道を越えて名東郡佐那河内村に入る。トンネルを出ると、1〜1.5車線幅の急カーブが連続する狭路坂道を下る。カーブの途中からは佐那河内村の農村風景を眺めることが出来る。四国らしい農村を繋ぎながら、ローカル国道を淡々と進んで行く。 急カーブの続く狭路をしばらく走って園瀬川沿いに出ると平坦な2車線道となり、佐那河内村内を東へ向かう。 |
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<<写真はすべて1997年6月撮影>> *以前のレポートを修正・訂正し、写真を差し替えて再掲載しています。 |
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◆1997年レポート終わり |
■平成14年(2002年)走行レポート |
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【レポートは神山町→佐那河内村方向(西→東方向)です。】 |
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名西郡神山町鬼籠野地区に至ると、快適な2車線道となってr21(県道石井神山線)交差点に到着した。以前は狭路を走ったのだが、どうやら府能バイパスが一部開通しているようだ。r21交差点から先のバイパスは、途中の町道付近までが部分開通し一部先行供用されていたが、この時は走行せずに狭路の本道(当時)に向かう。 道路状態は5年前とほとんど変わっていない。r21(県道石井神山線)分岐点からは1〜1.5車線幅の狭路坂道となって山中に進む。見通しの悪いカーブを6kmほどウネウネと進むと府能隧道に到着する。 名東郡佐那河内村に入ってからも1〜1.5車線狭路坂道を下って行く。見通しの悪い急カーブが連続する狭路で、山間に拡がる農村地帯を淡々と下って行く。しばらく進むと向こうの山腹に建設中の2車線道が見えてきた。R438府能バイパスである。 バイパス道路は現在の府能隧道の下を貫いて別ルートで進んでいる。 府能隧道から5kmほど山中の狭路を進む。やがて佐那河内村井関地区に到着。道は川沿いの平坦な2車線道となって悪路区間が終わった。 |
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<<写真はすべて2002年7月撮影>> *以前のレポートを修正・訂正し、写真を差し替えて再掲載しています。 |
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◆2002年レポート終わり |
○国道438号線府能バイパス旧道 |
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平成17年(2005年)頃からR439の再走行を行っていたが、R438重複区間〜見ノ越〜京柱峠〜R32間を、平成20年(2008年)になってようやく走ることになった。平成19年(2007年)12月末の府能バイパス全通を待ってのことで、平成14年(2002年)7月以来の府能峠走行となった。 平成20年(2008年)の走行時はR438本道を徳島市→見ノ越方向に走行したので、まずはR438府能バイパスを走行。新府能トンネルを越えて神山町鬼籠野地区に至り、そこから旧道に入って引き返した。走行方向的には今までと同じく、神山町→佐那河内村方向に走行している。 |
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【レポートは神山町→佐那河内村方向(西→東方向)です。】 |
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■名西郡神山町【旧道西側分岐点〜r21交差点】 |
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R438府能バイパス旧道の西側(神山町側)分岐点は、鬼籠野(おろの)地区の西外れにある。小字では西分という所らしい。 神山町から佐那河内村に向かって快適な2車線道を走ると、1軒の民家前で1車線狭路左に分岐している。生活道路にしか見えないこの道がR438府能バイパス旧道。典型的な旧道分岐点となっている。案内は一切無いので、うっかりしていると行き過ぎてしまう。 西側分岐点から旧道に入る。道は1.5車線幅の狭路。旧道は分岐点からいったん北東方向に向かい、やがてカーブを描きながら町中に入って行く。約500mで町中に入り、町中の生活道路をしばらく進むと、r21(県道石井神山線)との交差点に到着する。西側分岐点から約700mである。 r21交差点は、平成9年(1997年)レポの写真1を見てもお分かりのように、バイパス整備で大きく姿を変えた。以前は町中でやや狭い2車線道の左カーブから狭路が分岐していたが、今は南北に町中を貫く整備された2車線道との交差点となっている。r21を府能バイパスと接続させるために、平9年レポの写真1右端に写る酒屋さんなどを立ち退かせて道路を建設しているのだ。平成14年(2002年)7月走行時は、一部供用された府能バイパスから2車線道のr21に入っているので、その頃までにはこのような状態になったようだ。 |
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<<写真はすべて2008年7月撮影>> |
■名西郡神山町【r21交差点〜府能隧道】 |
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R438府能バイパス寄り(南側)のr21交差点を左折すると、旧道はr21と少しだけ重なり、鬼籠野(おろの)小学校前のT字交差点を右折する。整備された2車線県道から右に分岐する1.5車線狭路道が旧道なのだが、交差点にはR438の表示が残っている。バイパスが全通してから7ヶ月ほど経過しているのだが、まだ国道指定されているようだ。 北側のr21交差点を右折するとしばらく町中を進むが、100mほどで鬱蒼とした山中に入り、道幅も1車線前後の細い道になる。山中に入ると少し勾配のある狭路坂道となる。しばらくすると見通しの悪い急カーブが連続するようになり、1.5kmほどウネウネと薄暗い山中を進んで行く。 やがて杉林の中を進む見通しの良い直線道となり、しばらく狭路道を進むと府能隧道西口(神山町側)に到着する。r21交差点から約2kmである。 |
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<<写真はすべて2008年7月撮影>> |
■府能隧道 |
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徳島県名西郡神山町と名東郡佐那河内村の境となる峠が府能峠。その峠を貫くR438旧道のトンネルが府能隧道となる。元々は府能峠を越える街道(街道名不明。府能峠越道と仮称)があり、その府能峠越道を車道として整備する際に建設されたのが府能隧道である。 府能峠越道が徳島県道(当時は縣道)として制定されたのは大正9年(1920年)4月10日のこと。徳島縣道鬼籠野徳島線として制定された。ところが県道として制定された大正9年当時は府能峠にはトンネルはなかった。車道として整備されるにあたり、府能隧道が建設されることになる。 現旧道の府能隧道は、大正10年(1921年)6月1日に起工され、大正12年(1923年)2月1日に竣工している。県道に指定された翌年に隧道工事が始まるところを見ると、徳島県内でも主要ルートの一つだったのだろうか? 竣工当時の全長は178.2m、幅員2.64m、高さ4.0mとある 。後に測定方法が変わって正確な値を出したのか、改修されたりしたのかは不明だが、最終的には全長180m、幅員3.8m、高さ4.2mのトンネルとなっ ている。 戦後の昭和29年(1954年)1月、府能隧道を含む県道鬼籠野徳島線は主要地方道の県道徳島剣山線の一部となる。それから約28年後の昭和57年(1982年)4月1日付けで国道昇格となりR439に指定。さらに平成5年(1993年)4月1日には経路変更に伴いR438(R439重複)となった。当然のことながら、府能隧道を含む前後の狭路坂道区間も国道となった。 平成20年(2008年)7月時点では府能隧道は通行可能となっている。隧道はほぼ直線で、内部は1.2車線幅ぐらいの狭い道ながら緩やかな勾配がついていた。内部は照明が設置されており、内部はほんわかと明るくなっている。また隧道内部はプレートで覆われて補強されている。 さて府能隧道は竣工から約85年も経過(2008年時点)している。しばらくは通行可能だと思うのだが、いずれ隧道本体の老朽化などにより将来的に閉鎖される可能性があり、どうなるか気になるところだ。 |
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<<写真はすべて2008年7月撮影>> |
■名東郡佐那河内村【府能隧道〜仁井田地区】 |
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府能隧道を出ると名東郡佐那河内村に入る。隧道東側抗口前の交差点を過ぎると、1車線狭路坂道となって下って行く。山中で鬱蒼としていた神山町側とは違い、山の東斜面側なので周囲は明るい。旧道は山腹に点在する集落を繋ぎながら淡々と進んで行く。いくつかの急カーブを曲がりながら進み、園瀬川を渡ってしばらく行くと村道との交差点に到着。府能隧道から約800mである。 村道との交差点を左折すると、山間の農村地帯を見ながら淡々と狭路坂道を下って行く。隧道から数えて二カ所目(R438寄り)の橋となる園瀬川を越える府能橋には古いタイプの重量制限標識が残っていた。調べてみると2年ほどしか使用されなかった標識らしく、かなりレアな標識と言うことだ。 園瀬川を渡ると、東斜面の山腹を淡々と進む。西府能地区の集落を抜けてしばらく狭路坂道を下ると仁井田地区に至る。ここで園瀬川沿いから上がってくる村道との交差点に出る。 |
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<<写真はすべて2008年7月撮影>> |
■名東郡佐那河内村【仁井田地区〜旧道東側分岐点】 |
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仁井田地区からも狭路坂道が続く。ただそれまで山腹の明るい場所を通っていたのだが、仁井田地区からは鬱蒼とした山中を走るようになるが、神山町側のように薄暗くはなく比較的明るい。見通しの悪い狭路をしばらく走る。地図上では園瀬川のすぐ東側を走っているのだが、山中を通るため旧道上から川は見えない。 3kmほど走ると標高もかなり下がる。やがて井関地区の町中に入り、ほどなくして園瀬川沿いに進む村道との交差点に到着する。旧道はここから園瀬川沿いに進む平坦な2車線道となり、400mほど園瀬川沿いに進むと、東側(佐那河内村側)の旧道分岐点に到着する。府能隧道から約4km、西側旧道分岐点から約8.4kmである。 |
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<<写真はすべて2008年7月撮影>> |
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◆2008年レポート終わり |
<<MEMO>> |
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■概況・交通量など 府能バイパス旧道は現役国道時代から3回走行していますが、初走行となった平成9年(1997年)以来、道路状態はほとんど変わっていません。r21交差点付近と分岐点付近が変わったぐらいです。 旧道となっても1〜1.5車線幅の狭路が続く道には変わりはありません。見通しの悪い区間が長いので、対向車には注意して走行してください。 ■注意点 冬期は路面凍結、悪天候時は土砂災害などが起こる可能性があるので、無理な通行は控えましょう。また山中は真っ暗となるので、夜間走行もできるだけ避けた方が良いです。 |
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●走行DATA |
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府能バイパス旧道(現役国道時代) 【神山町→佐那河内村方向を走行】 >>走行日:平 9年(1997)6月2日/平14年(2002)7月21日 |
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府能バイパス旧道(旧道時代) 【神山町→佐那河内村方向を走行】 >>走行日:平20年(2008)7月24日 |
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【府能バイパス旧道終わり】 |
>>国道438号線旧道【終わり】 |
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