国道325号線旧道

 

 国道325号線は福岡県久留米市と宮崎県西臼杵郡高千穂町を結ぶ九州横断3ケタ国道。道路はほとんどの区間が整備され、またBPも相次いで完成・供用開始されている。最後の未改良区間も工事が進んでおり、近々狭路区間は消滅するようである。

 今回は高千穂→久留米方向で旧道を実走調査している。

【写真左】:旧R325であるr212とr218の合流交差点付近にあった案内標識。すでにボロボロで

       あるが、R325であることを示してる。旧道にあった唯一のR325を示す標識。     

国道325号線旧道 その1

国道325号線旧道 玄武山トンネル旧道

国道325号線旧道 田原BP旧道

国道325号線旧道 奥阿蘇大橋旧道

国道325号線旧道

玄武山トンネル旧道

 宮崎県高千穂町内にある玄武山TNは2000年(平12年)9月に竣工したBPTN。旧道は玄武山TNの上を通る。旧道になってから半年ほどしか経っていないので、十分安全に走ることが出来るだろう。

 旧道の高千穂側の分岐点は玄武山TN高千穂口の手前約50m。R325高森方面に向かって左に分岐する狭い2車線道が旧R325である。旧道は緩い坂道となって山中へ入って行く。2車線幅の道が続く。途中にR325の国道標識が立っている。まだ撤去されていないところを見ると国道扱いになっているのだろうか?不思議な事にこの付近の路面は舗装し直されており、真新しいアスファルト路面と真新しいセンターラインが目立っていた。

 旧道は1.5〜狭い2車線幅で進む。徐々に勾配がきつくなり始めカーブが出現する。いくつかカーブを曲がると1.5車線幅の人矢坂TNを越える。短いTNを越えると道は下り坂に入る。

 1.5〜狭い2車線幅の山中の下り坂を下ると民家が数軒現れた。旧R325は集落内を通過する静かな生活道路となっている。集落を抜けると現R325と合流。高千穂側の分岐点からここまで約3kmであった。

 旧道の高森側分岐点は、玄武山TN高森口の直前。R325高千穂方面に向かって右側に分岐する道である。

1.旧道分岐点(高千穂側)。2車線道が

  現R325で先に玄武山TNが見える。

  左に分岐するのが旧道。

2.旧道はこういう感じの道。いきなり山中

  に入って行く狭い2車線道。

3.途中にあったR325標識。旧道になった

  がまだ立っている。この付近の舗装とラ

  インは真新しかった。

4.人矢坂TNを越える。この前後は急勾配

  の坂道で幾つかカーブがある。TNの高

  森側から撮影。

5.TNを越えると下り坂になる。ここから1

  kmほどで現R325と合流する。

  (高千穂→高森方向を撮影。)

6.玄武山TN高森口の直前で旧道は分岐

  する。高森→高千穂方向だと右側に分

  岐するのが旧道。

☆★☆ 国道325号線旧道【玄武山トンネル旧道】 ☆★☆

 R325玄武山TNの旧道は、旧道になってからさほど年月が経っていなかったために、ほとんど現役時代のままでした。路肩に落ち葉が溜まっているのが旧道になった証でしょうか?旧道とは言え、一部区間では舗装がし直されているなど整備されており、走行には問題はありません。

 沿道には集落があるために生活道路と化してしまっています。車が結構走っているので走行には気を付けて下さい。大型トラックを初めほとんどの車はBPの玄武山TNを走って行きます。自転車ならば旧道を走行した方が安全でしょう。

 旧道分岐点は両側ともTNの出入り口付近にあります。現国道・旧道に出入りする時は、TNから出てくる車・トラックに十分注意を払って下さい。

【2001年4月11日走行】

国道325号線旧道

田原BP旧道

 R325の宮崎県と熊本県県境前後の区間は、ループのある快適な2車線道路となってる。この区間は田原BPと呼ばれるBP区間で最近供用開始されたようだ。BPは旧国道から離れた所を通るようなルートで建設されたために、BPから旧道の姿は見えない。

 高千穂町田原地区の町中を抜けると、R325は2車線のまま緩い坂道を上り始める。すると高森方面に向かって左側に分岐する2車線道が現れる。旧国道なのだが、蛇行する川にある三日月湖のように分断されて残ってる旧道だ。その旧道は右カーブを描き現R325と直角に交差する。そこが田原BP旧道の高千穂側分岐点になる。新西河内橋北詰直前の地点である。

 道は1.5〜2車線幅の舗装道路で緩い勾配の下り坂になっている。分岐点から1kmほど進むと宮崎県・熊本県の県境に到着する。この県境付近に土砂採石場があるために、ここまでの路面は砂が浮き小石が散らばっていたりする。舗装も一部荒れている所もある。採石場へ出入りするトラックの専用道路と化してる感がある。

 熊本県に入ると『異常起床時通行止区間』の標識が立っていた。かつては3ケタ酷道であったことを物語っている。県境から1kmほど先まで採石場があるので、そこまでは土や小石が散らばっていたが、採石場を過ぎると落ち葉が散らばる静かな1.5車線道となる。何もない山中を走る道で、いくつか急カーブを曲がる。

 ほとんど平坦な道を進むが、とある急カーブを曲がると急勾配の坂道となる。坂道を登りきるといきなり立派な2車線道と合流。現R325である。

 田原BP旧道の高森分岐点はループ橋の始まる付近。高森→高千穂方面だと、左側に急カーブで別れる1.5車線道が旧道。スピードを出してる付近なので見落としがちとなる。

1.高千穂町田原地区の旧道。トラックの

  走っている道がBP。高森→高千穂方

  面を撮影。

2.旧道は新西河内橋北詰(高千穂側)の

  直前から分岐する。写真左側に新西河

  内橋がある。

3.宮崎県と熊本県の県境付近。トラック専

  用道と化しており、路面はご覧の通り。

  スリップに注意。

4.高森方面に向かう。『異常気象時通行

  止区間』に指定されているのが、元3ケ

  タ酷道の証。

5.旧道はこんな感じの道が続く。採石場

  を過ぎると路面は状態は良い。付近に

  は何もない。

6.高森側の旧道分岐点へ到着。写真を左

  右に横切るのがBPで、写真左がループ

  橋方面。

☆★☆ 国道325号線旧道【田原BP旧道】 ☆★☆

 この区間の旧道は、走行当時(2001年4月)はBPが供用開始してから年月が経っていなかったので、路面状態などは良く、比較的楽に走行できました。楽とは言っても現役の初級の3ケタ酷道レベルです。対向車や落石などには注意をしなくてはなりません。

 高千穂側の分岐点から1.2kmほどは採石場へのダンプ専用道と化している感じがします。走行時にはダンプに出会うことはありませんでした。日曜・祝日に走るのがいいのかも知れません。

 田原BPのループ橋はバイクで走るとおもしろいのですが、自転車では危険です。ループ橋手前の直線区間などではトラックが猛スピードでぶっ飛ばしています。自転車ならば旧道を経由することをお勧めします。

 『異常気象時通行止め』規制が行われている(?)区間ですので、大雨の時は走らない方が無難でしょう。山中を走りますので、冬期は路面凍結・積雪に注意です。

 

 高森側の旧道分岐点に付いて補足を1つ。写真6を見てお分かりの通り、高千穂方面から来た旧道は急な右カーブを描いて現R325に合流します。実は旧道はこの先もう少し続くようです。

 写真6では分かりづらいのですが、合流点の両側は広い駐車スペースが設けられており、大型トラックやトレーラの休憩地となっています。写真にもトラックが停まっているのがお分かりでしょう。高千穂→高森車線側の駐車スペースの先には展望台が設けられており、ループ橋を眺めることが出来ます。

 で、本来の旧道ですが、高森→高千穂車線側の駐車スペース内を進んでBP橋の直前を横切り、急勾配の旧カーブを描いて写真6右端の山の上に出、現合流点よりも50mほど高森側の付近ので合流していたようです。しかし旧道の一部は展望台と化しており走行は不可能。山の上には旧国道と思われる道が残っていました。

 

 この区間の旧道入口は、典型的な旧道分岐点をしており、ついふらふらっと入ってしまいました。(^^;)もともとは旧R325を走るつもりは全くなかったので、事前調査一切無しで旧道に入った分けです。おかげでこの後、エライ目に遭いました・・・(彷徨猫旅記録 九州ツーリング2001参照)

【2001年4月11日走行】

国道325号線旧道

奥阿蘇大橋旧道

 熊本県阿蘇郡高森町と蘇陽町の境付近でR325は川走川を渡るのだが、この付近は深い谷となっておりR325は奥阿蘇大橋という高い橋で谷を跨いでいる。この奥阿蘇大橋を含む高森町草部地区〜蘇陽町埋立地区のR325は、旧道とは全くの別ルートで建設されたBP区間。走るとよく分かる。

 旧道の高千穂側分岐点は、高森町草部地区の草部TN高千穂口手前。高千穂方面から来た場合、左に緩くカーブしてTNに入って行く現R325からほぼ直線で分岐するr218(県道上色見草部線)が旧R325。旧道は1.5〜狭い2車線幅の道で、しばらく平坦な道で北西に向かう。草部地区の集落を抜けると山中に入るが、急勾配の急カーブを幾つか曲がるとすぐに終わり、柳谷川沿いに進む平坦なローカル県道となる。高森町柳谷地区の集落を抜けると蘇陽町に入り、r212(県道津留柳線)と合流。ここから先、旧R325はr212となって高森方面に進んで行く。

 1.5車線道で蘇陽町猿丸地区の集落を抜けると、やや急な勾配の2車線道となる。坂道を登りきると五叉路に出る。ここが奥阿蘇大橋旧道の高森側の旧道分岐点である。ちなみにここは高森峠旧道の高千穂側分岐点でもある。

1.高千穂側の旧道分岐点。直進するのが

  旧R325。左に草部TN(高千穂口)が

  見える。

2.旧R325はr218となっており、整備さ

  れており走行は十分可能。ローカル県

  道となっている。

3.山間の集落を繋ぎながらのんびりと進

  む。高千穂→高森方面を撮影。

4.r212合流手前にある標識にR325の

  表示が残っていた。トップ写真参照。

5.r212となってもローカル県道のまま。

  集落を繋いで進む。

6.高森側旧道分岐点。五叉路となってい

  る。2車線道が現R325で、写真左が

  高森方面。奥に下るのがr212。

☆★☆ 国道325号線旧道【奥阿蘇大橋旧道】 ☆★☆

 熊本県阿蘇郡高森町〜蘇陽町にかけてのこの区間のBPが分からないので、『奥阿蘇大橋旧道』と勝手に名前を付けています。

 さて、この区間の旧道は全区間県道(r218〜r212)に降格されており、道なりに進めば何の問題もなく旧道を走破出来ます。r212とr218合流交差点も標識通りに進めば、まず間違えることはありません。

 r218とr218の合流交差点にある標識には、唯一R325の痕跡が残っていました。高千穂→高森方面の標識だけに残っています。標識自体、かなり古くなっており表面は剥がれてきています。このまま朽ち果てるか交換されてしまうものと思われます。

 一番入りやすく、分岐点が分かりやすかったのがこの旧道でしたので、勢いで走ってしまいました。(^^;) 今回走ったR325旧道の中では一番走りやすい区間でした。自転車ならば旧道を走った方が気分的に楽でしょう。

 冬期は路面凍結・積雪に注意。

 

 草部地区の東側、社倉地区(?)にも集落内を通る旧道があります。こちらも走るつもりだったのですが、道に迷って旧道分岐点を行き過ぎてしまい走っていません。m(_ _)m 集落内を通る生活道路となっているので走行可能でしょう。

【2001年4月11日走行】

国道325号線旧道 その2

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