奈良県道/三重県道

土屋原飯高線 【奈良県道/三重県道783号線

起点:奈良県宇陀郡御杖村土屋原→終点:三重県松阪市飯高町波瀬

●概況

 県道土屋原飯高線は奈良県宇陀郡御杖村土屋原と三重県松阪市飯高町波瀬を結ぶ3ケタ県道。江戸時代の請取越え街道の後身にあたる県道で、ほぼ同じようなルートを通る。

 奈良県・三重県側ともほとんどが1車線狭路となっており、沿線集落への生活道路となっている。

 県道土屋原飯高線は請取峠前後の区間が車道未開通となっており、バイク・車での通り抜けはできない。

●取材DATA

>>走行日:各項参照

>>走行方向:各項参照

>>レポート記述方向:各項参照

◆Update:平成22年(2010年)2月4日

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奈良県道/三重県道 土屋原飯高線

奈良県宇陀郡御杖村

三重県松阪市飯高町

○奈良県道土屋原飯高線

 【奈良県宇陀郡御杖村】

【レポートはR369→端点(請取峠)方向(起点→終点方向)です。】

■宇陀郡御杖村【R369交差点〜蛇谷橋西詰】

 r783(県道土屋原飯高線)の起点は、宇陀郡御杖村土屋原のR369土屋原バイパスとの交差点となる。バイパス開通前は町中(小字堂前)のR369旧道との交差点であった。

 R369土屋原バイパスからのr783は平坦な1.5〜狭い2車線狭路で山間に向かう。少し進むと青蓮寺川に沿って進むようになり、R369交差点から600mほど進むと青蓮寺川の左岸に渡る。山間の農村集落を繋ぎながら、1〜狭い2車線道が断続する舗装路を進んで行く。

 1.5kmほど山間の農村地帯を進むと林道土屋原線分岐点に到着。この分岐点を右に進んで行くと、やがて農家は途切れて杉林の中を行く平坦な1車線道となる。道路中央にコケが生え落ち葉が積もっており、交通量が少ない道であることを物語っている。この先には民家や農家はないのだろうと思っていたが、800mほど進むと杉林から抜けて1軒の農家が現れる。請取峠に向かっては最後の家ということになる。

 この農家の前を通り過ぎると、ほどなくして1.5車線幅ぐらいの道となって某宗教団体所有の敷地(山)入口前に到着する。r783起点から約4.4kmである。車道としてのr783奈良県側の実質的な終点であるが、県道指定されているr783はまだ続く。

1.R369土屋原バイパスとの交差点がr783起

  点となった。

2.交差点角の県道表示。奈良県側のr783表

  示はこれと案内標識のみ。

3.R369交差点からは狭い2車線道で田圃の中を

  進んで行く。

4.山間の集落を繋いで進む。青蓮寺川を渡って

  左岸に移る。

5.ローカル県道らしく1車線狭路が続く。

  (請取峠→R369方向を撮影)

6.県道からはいくつか林道が分岐している。

  この先は直進する。

7.やがて杉林の中を行く1車線狭路となる。

  道路中央にコケが生えている。

8.杉林を抜けると最後の農家が現れる。この先

  に農家や民家はなくなる。

9.蛇谷橋西詰に到着。実質的な車道の端点。県

  道は左に向かう。正面は某宗教団体の敷地。

<<写真はすべて平成21年(2009年)5月撮影>>

■宇陀郡御杖村【蛇谷橋東詰〜大滝砂防ダム前】

 某宗教団体所有の敷地(山)入口前は林道分岐点のような場所となっている。R369から下ってくると、ここで車道が終わっているように見えるが、r783は左折して1車線幅ぐらいしかない蛇谷橋という橋を渡って山中に入る。この付近は青蓮寺川の源流となる川が集まっている場所となり、蛇谷という源流の一つを渡ると、請取谷という青蓮寺川の源流に沿って進むようになる。

 蛇谷橋を渡るとコンクリート舗装の狭路が続くが、ほどなくしてダート路となる。整備されたフラットなダート路で、道幅も1〜1.5車線ほどある。ただ走ったのが5月ということもあり、夏草が生えていないために広く感じるのだろう。夏場に来ればジャングルと化している可能性もある。

 敷地入口前から800mほどダート路を進むと二差路に到着する。直進すると某宗教団体所有の敷地(山)に入るため、ゲートが設置されている。r783は左に分岐する狭路に進む。二差路を左に向かうとやや荒れた1車線狭路坂道を下り、杉林の中を行くダート林道のような道となる。坂を下りると、請取谷と小さな川との合流点になっている。小さな川をコンクリ製の小さな橋で渡ると大滝砂防ダム前に至る。

 ダート道はまだ先に進むようなのだが、平成21年5月調査時は、事前調査不足と時間の都合から砂防ダム前で調査をやめて引き返している。帰宅後、国土地理院の地図で確認したところ、大滝砂防ダムからさらに800mほど先に進んだ付近で林道と峠に向かう道が分岐していることが判明。砂防ダムから先、その付近まで進めるかどかは不明である。この先は機会があれば調査するつもりである。

10.写真9の地点を左に向かうと狭い蛇谷橋を

  渡る。

11.橋を渡るとすぐにダートとなる。道幅は意外

  と広い。路肩の草は刈り取られていた。

12.平坦でフラットなダート道が続く。夏場はどう

  なっているのだろうか?

13.土砂崩れが起きている場所もある。

  (請取峠→R369方向を撮影)

14.二差路に到着。県道は左に向かう。この先

  は某宗教団体所有の敷地となる。

15.写真14の地点を左に向かう。少し荒れた狭路

  坂道を下る。

16.坂を下ると小さな川を渡る。

  (請取峠→R369方向を撮影)

17.大滝砂防ダム前付近。ダム横をダート坂道

  で上がって行く。

18.ダムから先も道は続いていたが、ここで引き

  返している。この先の状態は不明。

<<写真はすべて平成21年(2009年)5月撮影>>

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 r783の奈良県側の車道端点までの区間です。この区間は山間の農村とR369を結ぶ生活道路と共に、某宗教団体所有の敷地(山)へのアクセスルートにもなっています。末端部はダート道となっていますが、某宗教団体所有の敷地(山)内から伐採される木材を搬出するために整備されているのでしょうか?

 本文中にも書きましたが、端点はもう少し先のようです。国土地理院の地図では、峠方面に向かう林道が上り坂となる付近から請取峠に向かう登山道が分岐しているようです。ここまでは入ることが出来るようですが、大滝ダム以遠はまだ走っていないので詳細は不明です。機会があれば訪れてみます。

 交通量のかなり少ない道です。

■ガソリンスタンド

 ありません。

■アドバイス

 舗装路区間では一部見通しの悪い区間がありますが、特に問題なく走ることが出来ます。

 ダート区間は走りやすいダート道となっていますが、夏場は草が伸び放題となりジャングル化すると思います。訪れるのであれば4〜5月頃がよろしいかと・・・。

■注意点

 悪天候時や大雨の時は、ダート区間には入らない方が無難です。

 全線に渡って、冬期は路面凍結・積雪がある区間なので注意してください。

●走行DATA

奈良県宇陀郡御杖村

【往復を走行】

>>走行日:平成21年(2009年)5月14日

○三重県道土屋原飯高線

 三重県松阪市飯高町

【レポートはR166→端点(請取峠)方向(終点→起点方向)です。】

■松阪市飯高町波瀬【R166交差点〜公民館前】

 三重県松阪市飯高町波瀬(はぜ)のR166との交差点がr783の終点となる。以前は集落内を行くR166波瀬地区旧道が県道指定されていたのだが、R166に直接接続するバイパスが開通してからは、バイパスの2車線道が県道となったようだ。

 R166交差点からの快適な2車線道を200mほど進むと、R166波瀬地区旧道と交差。そこから少し進むと道は1車線狭路となり太良木川に沿って進んで行く。

 狭路区間に入ると民家などはなくなり、太良木川左岸を平坦路で進んで行く。やがて右岸に渡り、草鹿野川合流点で市道(元町道?)が左に分岐すると草鹿野川を渡り、400mほど杉林の中を進むと再度川を渡って左岸に出て、飯高町太良木地区の集落に入る。

 太良木川を渡って200mほど進むと、太良木地区の公民館前に到着。公民館前には奈良県道・三重県道含めて、唯一のr783ヘキサ標識が設置されている。

1.R166との交差点がr783終点。バイパス開通

  でこちらに移ったようだ。

2.交差点角にあったr783の標識。交差点にある

  r783の標識はこれぐらい。

3.r783全区間で唯一の快適な2車線道を進む。

  この先がR166旧道との交差点。

4.R166旧道との交差点には、こんな標識があ

  る。2車線道開通前のもの。(0506)

5.やがて道は鬱蒼とした杉林の中を行く1〜

  1.5車線道になる。

6.山間の集落を繋ぎながら淡々と北に向かう。

  ローカル県道らしい光景。

7.再び杉林の中に入る。こんな感じの道が続

  く。見通しは良い方。

8.三重県内区間には間際らしい分岐点が多い。

  ここは右に向かう。

9.太良木集落に到着。公民館近くにヘキサ標識

  がある。(請取峠→R166方向を撮影)

<<撮影年月の記載が無い写真はすべて平成21年(2009年)5月撮影>>

■松阪市飯高町波瀬【公民館前〜林道分岐点】

 公民館前近くでは林道が右に向かって分岐している。r783は交差点を1車線狭路のまま直進する。舗装されてはいるが、路面状態はあまり良くない。緩やかな坂道を上ると杉林の中に入るが、300mほど進むと林道舟戸太良木線分岐点に到着する。

R166交差点から約2kmである。

 林道舟戸太良木線分岐点から右に向かう砂利ダートの坂道を上れば請取峠に出て奈良県に向かうことになる。分岐点に書かれた看板では砂利道は『作業道奥の山線』と標されているが、県道は砂利ダートの坂道ということになる。この先はオフロード車でないと走行は難しいようだ。実質的な車道の端点は林道分岐点ということになる。

10.公民館先には林道分岐点がある。r783は左

  に向かう。

11.分岐点付近にも通行不可能を示す標識が

  設置されている。(0506)

12.写真11の標識。奈良県側にはこの手の標識

  などはなかった。

13.林道分岐点からはやや荒れた路面となる。

  (0506)

14.あちこちにひび割れや補修のあとがある。

  薄暗い杉林の中を行く。

15.林道舟戸太良木線分岐点。左の道が林道。

  r783は右に向かう砂利ダート路。

16.分岐点には砂利ダート路が作業道と記され

  ていた。

17.坂の砂利ダートを上って峠方面に向かう。

  奈良県側と同じく末端はダート路。

18.ダート路から分岐点を見る。KSRでの走行は

  困難なのでここで走行を断念している。

<<撮影年月の記載が無い写真はすべて平成21年(2009年)10月撮影>>

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 三重県内の区間は飯高町太良木地区・舟戸地区への生活道路となっています。奈良県への通り抜けは不可能なため、交通量の少ないローカル県道区間となっています。

 終点となるR166交差点付近はバイパス道が出来て2車線道となっていますが、他は1〜1.5車線狭路が続きます。バイパス道開通前はR166波瀬地区旧道が県道で、波瀬地区東端辺りでR166と合流していました。

 端点となる林道舟戸太良木線分岐点以遠の区間は、砂利ダートの坂道で大きな石がゴロゴロしており、KSRUで上るのが非常に困難だったため走行を断念しています。

■ガソリンスタンド

 ありません。

■アドバイス

 生活道路です。のんびりと走りましょう。

■注意点

 悪天候時・大雨の際は土砂崩れなどの恐れがあるため走行する際はくれぐれも注意してください。冬期は路面凍結・積雪があります。

●走行DATA

三重県松阪市飯高町

【往復走行】

>>走行日:平成17年(2005年)6月10日/平成21年(2009年)5月14日

【合併情報】

●2005年(平17年)1月1日付けで、一志郡嬉野町、一志郡三雲町、飯南郡飯南町、飯南郡飯高町の5町が三重県松阪市と対等合併して『三重県松阪

 市』になりました。このうち飯南町と飯高町は、それぞれ『松阪市飯南町』『松阪市飯高町』となりました。

 

>>奈良県道/三重県道 土屋原飯高線 【終わり】

参考資料・文章引用元>>御杖村史(昭和51年刊)

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