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国道309号線旧道(3)

水越峠旧道(2)

○国道309号線水越峠旧道

  【2007年レポート】

【レポートは 奈良県→大阪府方向(東→西方向)です。】

■R24交差点〜r30交差点

 平成13年(2001年)と平17年(2005年)のレポとも中途半端なレポートとなっていたので、R24との西寺田交差点から走り直すことにした。

 R24との西寺田交差点から旧道に入ると西寺田橋を渡る。橋の西詰近くには標識が設置されていたと思われるポールだけが残っている。そこからは見通しの良い1.5車線道が続く。峠に向かって右側(北側)にはバイパス道路となるR309現道が見える。

 水越トンネルを含むバイパスは、難工事となったトンネル本体の供用開始を最後に全通しているが、全通する平9年(1997年)よりかなり以前に 御所市関屋(写真25の地点)まで2車線道が部分開通している。いつ開通したのかが資料がなく不明なのだが、国土地理院の航空撮影写真を見ると、昭和44年(1969年)撮影の写真には姿はみられず、昭46年(1971年)〜昭48年(1973年)撮影の写真には一部完成したバイパスと建設中の2車線道がみられた。昭52年(1977年)撮影の写真にR24室交差点〜r30(県道御所香芝線)間にバイパス道路が認められたところをみると、昭50年前後に完成したと思われる。西寺田交差点からの狭路区間は、水越峠を越えるR309としては最初に旧道になった区間なのだろう。

 さて旧道は1.5車線狭路で峠に向かう。最初は平坦だったのだが緩やかな坂道となり、西寺田交差点から800mほど進むと名柄の町中に入り、ほどなくして旧街道(名柄街道:おそらくr30旧道)との交差点に至る。旧街道との交差点からは車のみ東行き(水越峠→R24方向)一方通行区間となっており、1.2車線幅ぐらいの坂道を200mほど上ると現在のr30(県道御所香芝線)との交差点に至る。西寺田交差点から約1.2kmである。

1.西寺田橋の向こうが西寺田交差点。

  (水越峠→R24方向を撮影)

2.西詰にかかる標識。99年12月撮影の写真と

  比べると、文字がかなり薄くなった。

3.西詰近くに国道標識があったであろうポールが

  残っていた。

4.旧街道らしく昔の建物が多い町中を進む。

  この付近から緩やかな坂道となる。

5.名柄の町中に至る。柱には『式内長柄神社』

  とある。(水越峠→R24方向を撮影)

6.R24側から見た旧街道との交差点。斜めに向

  かい左折する。  

7.写真6の交差点を斜めに向かうと一方通行の

  道路に入る。

8.一方通行区間は少し急な狭路坂道。車だと

  水越峠→R24方向しか走れない。

9.現在のr30との交差点。角にある郵便局が目

  印。(水越峠→R24方向を撮影)

<<写真はすべて2007年1月撮影>>

■r30交差点〜R309現道接点

 r30との交差点からは1.2車線の狭路坂道を上って行く。見通しの良いほぼ直線の狭路坂道の沿道には数軒の農家がある。坂を上りきると左側から狭路が合流する。この合流点近くに標識のないポールが立っていた。国道標識がついていたのだろうか?

 合流点からは勾配は緩やかになり、淡々と農村地帯を行くローカル狭路を進んで行く。沿道にある民家には昔ながらの日本家屋が多く旧街道の面影が残る。r30交差点から800mほど進むと民家が途切れて竹林の中に入る。しかしすぐに終わり、R309現道をアンダーパス。出ると右急カーブを曲がってR309現道との接点に至る。r30交差点から約1kmである。

10.r30交差点からは狭路坂道を上る。見通しの

  良い道だ。

11.坂を上りきるとポールが残る。

  (水越峠→R24方向を撮影)

12.旧道はのどかな農村地帯を行く生活道路とな

  っている。

13.日本家屋も多く、旧街道の雰囲気が残る。

  この付近は少し急勾配。

14.民家が途切れると竹林の中に入る。先の青

  い橋はR309現道。

15.水越川を渡ってR309現道をくぐる。出てすぐ

  に右急カーブがある。

 

16.カーブを出ると狭い2車線坂道を上る。その

  途中で現道と接する。

17.接点を遠くから。左下の2車線道が現道。

  (16共々、水越峠→R24方向を撮影)

 

<<写真はすべて2007年1月撮影>>

■R309現道接点〜R309現道合流点

 R309現道との接点付近は急勾配の狭い2車線坂道となるが、100mほど進むと左急カーブを曲がり1.2車線幅ぐらいの狭路になる。路面はやや荒れているが走る分には問題ない。のどかな農村地帯を抜けると、左側にR309現道の高規格道路が近づいてくる。そして程なくしてR309現道と合流する。R24との西寺田交差点から約2.9kmである。

18.現道との接点付近は狭い2車線坂道となる。

  この先のカーブを曲がると狭路になる。

19.のどかな農村地帯を行く狭路が続く。交通量

  はほとんどない。

20.今は静かな生活道路となって余生を送る旧

  道を行く。

 

21.やがて左側に2車線道が近づいてくる。R3

  09現道だ。

22.R309現道と合流。左の狭路が旧道。

  (水越峠→R24方向を撮影)

 

<<写真はすべて2007年1月撮影>>

■R309分岐点〜祈りの滝前

 水越峠に向かう旧道は、写真22の地点で現道といったん合流するが、100mほど峠方向に進むとすぐに現道から離れる。

その間に案内標識があるのだが、右に別れる旧道にも『R309』の標識が記されているところを見ると、奈良県は旧道を国道扱いしているようだ。

 分岐点から旧道に入る。厳密に言えば、ここからが水越峠旧道となるのだろう。さて旧道は最初こそ短い狭路区間があるが、すぐにセンターラインの2車線道になる。林を出ると急なSカーブをクリアする。急勾配の急カーブを2つ連続してクリアすると、 緩やかな勾配の2車線坂道を進む。すぐ右側の山腹にはこれから進む道筋が見える。

 やがて右急カーブを曲がると見通しの悪いカーブが続く急坂となる。一気に標高を上げて左カーブを曲がると、1.5〜狭い2車線幅の狭路坂道を進む。クネクネと曲がっているのだが、先を見通せるので対向車を確認出来るので気分的には楽だ。やがて右側に広場が見えてきた。『祈りの滝』と呼ばれる滝の前に作られた広場である。この広場の前にR309国道標識が立っている。

23.合流点から100mほど進むとすぐに旧道は

  分岐する。

24.写真23のアップ。右側に別れる狭路(旧道)

  にも小さいながらR309のマークが入る。

25.水越峠寄りの旧道分岐点。右の狭路が旧道。

  進入するときは現道を下りてくる車に要注意!

26.分岐点付近の旧道はうすぐらい狭路。すぐに

  抜け出て2車線道になる。

27.急勾配の急カーブを2つ連続してクリアする。

  見通しは悪い。

28.2車線坂道を進む。右側に見えるガードレール

  がこれから走る旧道。

 

29.狭い2車線幅の狭路坂道が続く。ウネウネと

  曲がりながら上って行く。

30.『祈りの滝』前の広場前には2枚のR309

  国道標識が立つ。

 

<<写真はすべて2007年1月撮影>>

■祈りの滝前〜水越峠

 『祈りの滝』前を過ぎるとセンターラインのない2車線道となって峠に向かう。少し進むと急坂・急カーブを2つ連続でクリアする。路面に黒々とタイヤ痕が残るところを見ると、どういう状態なのかがおおよそ見当がつく。しばらく急勾配の2車線坂道を上って行くと、2カ所目のR309国道標識設置場所に着く。

 以前は上下方向の2枚あったのだが、R24→水越峠方向の標識支柱は倒され、標識自体もなくなっている。タイヤ痕があるので、速度の出し過ぎでハンドル操作を誤った車がぶつかったのだろう。その先の急カーブを曲がると1.5車線狭路坂道となりウネウネと上って行く。タイヤ痕もさることながら、不法投棄防止のフェンスが今の旧道の状態を物語っている。

 いくつかの急カーブを曲がり、急な狭路坂道を上る。カーブを曲がり少し進むと、左下にさきほど走った狭路を見下ろすという状態が続く。奈良県側は急斜面を通るのだ。御所市史(昭和40年刊)には『水越峠越は自動車道としては急傾斜ですたれていたが、近年東西連絡及び観光ルートとして、S字形に勾配を緩やかにした新道がほぼ完成し、おおいに利用されようとしている。』との記述がある。もともとあった道筋(旧街道?)を改修したのが今の旧道ということなのだろうか?改修しても急斜面と急カーブの続く”悪路”であったことには変わりはない。現役時代の末期に、@管理人も何度か水越峠を走っているが、その時でさえ交通量の少ない”悪路”であったように記憶している。R309を大型トレーラーが走り出したのは水越トンネル開通後のことで、現役末期当時ですら2tトラックぐらいが限界だった。

 さて1.5〜狭い2車線幅の狭路坂道を淡々と上って行く。見通しの悪い小刻みなカーブをいくつもクリアし、R309現道分岐点から約3.5kmで水越峠に到着した。

31.滝を過ぎると急カーブが連続するようになる。

  上のガードレールも旧道。

32.2つ目の急カーブを峠側から見る。かなりの

  勾配であることが分かる。

33.旧道に残るR309国道標識。水越峠→R24

  方向のもの。路面にはタイヤ痕が残る。

34.写真33の反対側にも標識が立っていたが、

  今はご覧の通り。

35.やがて急カーブの続く狭路となりタイヤ痕は

  なくなるが、不法投棄防止のフェンスが・・・。

36.1.5〜狭い2車線幅の狭路坂道が続く。シー

  ズン時は路駐する車でさらに狭くなる。

 

 

37.水越峠に到着。奈良県・大阪府の境である。

  大阪府側から奈良県方向を撮影。

 

 

<<写真はすべて2007年1月撮影>>

■水越峠〜大阪府側分岐点

 水越峠を越えると大阪府南河内郡千早赤阪村に入る。水越峠からは金剛山や葛城山に向かう登山ルートがあるため、シーズン中の土日・祝日となると、峠付近はハイカーの車で一杯になる。駐車場に入りきれなかった車が車道の片側を占拠するという光景が見られ、道幅は路駐車でさらに狭くなることがある。

 峠を越えて大阪府側に入ると、旧道は狭い2車線坂道となって下って行く。奈良県側と比べると、勾配はかなり緩やかになる。

急カーブなどがあるものの、見通しの良い坂道が続く。やがて右側にR309現道の水越トンネルが見えてくると、ほどなくしてR309現道との合流点となる大阪府側分岐点に到着する。水越峠から約1.8km、奈良県御所市の西寺田交差点から約8kmである。

38.奈良県側から水越峠を見る。支柱にはR30

  9標識があったのだろうか。

39.大阪府に入ると勾配は緩やかなになる。

  不法投棄防止のフェンスは続く・・・。

40.見通しの良い坂道が続く。シーズン中の土日・

  祝日は車が多い。

41.R309国道標識があった支柱。この向かい

  側にあった標識は支柱ごと撤去された。

42.薄暗い山中を進んで行く。大阪府側にはタイ

  ヤ痕はなかった。

43.大阪府側分岐点に到着。右が旧道。左の先に

  水越トンネルが見える。

<<写真はすべて2007年1月撮影>>

◆2007年レポ終わり

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 水越峠のR309 旧道は、関屋の交差点を境として、それより東側(R24側)のBP(関屋道路)開通により旧道になった区間と、西側(水越峠側)の水越TN(水越道路)によって旧道になった区間の2つに分けられます。先に旧道になったのは東側(R24側)のBP開通により旧道となった区間で、こちらは別ルートで現国道が建設され ました。その後1997年に水越TNが供用開始されて全通しています。

 水越TN開通までは峠を越える区間が本道で、取り付け区間は快走出来ても、峠越え区間はヒヤヒヤしながら走ったものですが、それも昔話になってしまいまいた。

 旧道となってもある程度の交通量はあるので、対向車には注意して下さい。

■アドバイス

 急勾配・急カーブの狭路が連続します。バイク・車の運転初心者は1人で向かわない方が良いでしょう。2人以上で行かれることをお勧めします。

 水越TN内を自転車で走るのは危険なので旧道経由の方が安全です。ただ奈良県側は急勾配の坂道が続くので、自転車で走るには体力・時間がかかります。 水越TN内、歩行者・自転車は通行禁止だったように思うのですが・・・。

■注意点

 旧道の大阪府側区間は、休日になると湧水を汲みに来る人やハイカーの路駐車によって、峠手前付近まで道幅は半分になってしまいます。ひどい時は奈良県側の急カーブにまで車を停めている輩までいます。現役時代には考えられなかった現象です。走行には注意して下さい。また、大阪府側の旧道区間の水越峠までは、休日のみですが路線バスが走るそうです。

 奈良県御所市内、r30(県道御所香芝線)と御所市名柄の町中との間の旧道は、自動車のみ水越峠→R24方向(西→東方向)への一方通行となっています(バイク・軽車両は除く)。

 冬期は路面凍結・積雪があります。注意して下さい。

●走行DATA

R309水越峠旧道(大阪府側分岐点〜水越峠〜御所市関屋)

【両方向を走行】

>>走行日:1997年5月10日/98年7月30日/99年12月4日/

2001年3月19日/05年3月31日/07年1月16日/他

R309水越峠旧道(御所市関屋〜御所市西寺田)

【両方向を走行】

>>走行日:1999年12月4日/2001年3月19日/ 07年1月16日/他

注意>>この区間は、走行方向問わず 何度も走行しています。走行日は使用写真の撮影日のみを記載しています。

【R309水越峠旧道 終わり】

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