和歌山県有田郡金屋町〜和歌山県日高郡中津村〜和歌山県日高郡美山村 |
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記述方向:和歌山県金屋町→和歌山県美山村方向 |
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R424旧道は宇井峠で1.5車線幅の広域林道と交差するが、すぐに別れて再び極狭路となる。峠を越えると和歌山県中津村に入る。峠付近には2枚目のR424国道標識が標識が立っており、峠までの極狭路がかつて国道であったことを物語っている。なお2枚目の国道標識は広域林道建設工事の時、元あった場所から移設されてきたようだ。その際に方向を逆にして移設したため、『中津村』と書かれた村名標識が中津村→金屋町方向に向けられている。 宇井峠を越えると、R424旧道は尾根を越えて山の南斜面に入る。道は相変わらず1車線未満の極狭路。急勾配の激坂が続く。路面はアスファルト舗装だが落石があちこちに見られる。土砂や落ち葉も積もっており、日陰に入るとコケが生えている。斜面が崩れていてもそのまま放置してある場所もあり荒れ気味である。 700mほど激坂を下りコンクリート舗装のヘアピンカーブを通過すると、しばらくはアスファルト舗装の荒れた激坂を下って行く。やがて作業林道との交差点に到着。宇井峠から約1.8kmである。ここに3枚目のR424国道標識が残っていた。ここから和歌山県美山村に入る。 |
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和歌山県美山村に入る。林道との交差点を左に曲がると、R424旧道は杉林の中に入って行く。杉林の中を進む極狭路の激坂区間が再開される。 薄ぐらい杉林の中は、まさしく「泣道」(泣きながら運転する道)。路面はアスファルト舗装で路肩を示すラインも残っているが、それも隠されて分からなくなるぐらいに落ち葉や土砂が積もっている。1車線未満の路面は轍の部分以外、全て落ち葉や土砂に覆われ、中には草木が生え始めている箇所もある。落ち葉の中には拳大以上の大きさをした落石も隠されているので、かなり注意して走らないと乗り上げて運転を誤りかねない。谷側にガードレールはないのだ。 村境から800mほど進むと幹の途中で折れた木があった。木の先端が山の斜面に当たっているので、路面まで落ちずにいる。「高さ制限」のバーのような格好で止まっていた。ここを含め、あちこちで倒木や幹から折れた木が見受けられた。1999年の時は数本の倒木が路肩に片づけられていた所を見ている。山の南斜面だけあって倒木が多いのだろう。 何カ所かの土砂崩れの跡を乗り越えて進んで行く。やがて勾配は緩やかになる。倉庫代わりの廃車体を過ぎて少し進むと、路肩から草木が侵入してはいるが、落ち葉や落石はなくなって路面状態はかなりマシな状態になった。道幅も1車線ぐらいに広がる。 何かの作業所らしき建物へ向かう道が合流すると、道幅は広がり1〜1.5車線幅となる。道は平坦な狭路となり、山中を進む3ケタ国道のような感じの道となる。それでも標高の高い山の斜面を進んでいるようで、左側の遙か下に現在のR424が見える。走っている車が小さく見えた。 再び杉林の中に入ったので展望はなくなる。見通しの悪い小刻みなカーブと急勾配の坂道を下る。やがて杉林から出ると、すぐ左下を現R424の2車線道が併走している。右カーブを曲がると美山村弥谷(いやだに)地区の集落へ入る。 白馬峠から5.5kmほどだ。金屋町宇井苔地区から8kmほどなのだが、十数kmぶりぐらいの集落のように思える。 水田を挟んで向こう側に現R424を見ながら、のんびりした1車線ローカル道で集落内を通り抜ける。集落を抜けると、大きな左カーブを描きながら崖下を通り、やがてR424河内橋東詰で現R424と合流した。 金屋町宇井苔の旧道分岐点から約8.2kmであるが、30kmぐらいの距離に感じた旧道だった。 |
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☆★☆ 国道424号線旧道 【白馬TN旧道】 ☆★☆ |
白馬TNのR424旧道ですが、この道が現役のR424だった1994年(平6年)以前は、R425やR439と並ぶ3ケタ酷道であったことは間違いありません。激坂区間もR308暗峠やR477百井峠と並ぶ関西屈指の勾配を誇っていたことでしょう。 旧道となってからは走る車は皆無に近い状態になり、道の整備もほとんど行われなくなったので道はかなり荒れています。しかしながら林業関係の方が出入りする関係で、路面はある程度は整備されています。さすがに土砂崩れを起こした山の斜面などはそのまま放置されていますが、道路についてはどうにか現状を維持しているようです。 1999年10月に初めて走った時は、美山村内の旧道が10mほど崩れた土砂に埋まったままの状態で置かれていました。KSRUで土砂の上を越えてクリアしましたが、2002年5月に走った時は斜面はそのまま放置されていましたが、路面の土砂はほとんど除去されていました。 現在のR424白馬TN旧道は、林業関係の方が山に出入りするためだけの道と化しています。道路で切り出した木をまとめていたりするので、「誰もいない」とか「対向車が来ない」とか思わないで注意して進んで下さい。 旧道経由で1時間ほどかかった金屋町宇井苔〜美山村弥谷間も、白馬TN経由だとわずか数分で移動できました。BPが「ありがたい」と正直思ったのは、ここが初めてでした。 ■交通量 ほとんどないと思われるかも知れませんが、意外と走る車はあります。ほとんどは林業関係の方の車です。対向車はあるものと思って走って下さい。 ■アドバイス バイク・車の運転初心者の方は走ってはいけません。下手すれば転落して死亡します。ある程度経験を積んだ方でも最低2人以上で走られることをお勧めします。 <<徒歩・自転車>> 徒歩が一番安全ですが、熊が出没するそうなので注意して下さい。徒歩の場合は必ず2人以上で向かって下さい。 自転車では激坂を上ることが出来ないし、また下りは悪路なので走り下ることは危険です。実質徒歩になるので、自転車では走らない方が良いでしょう。 <<バイク>> 対向車とのすれ違いは、バイクでも不可能な箇所が多いので、機動性が良いバイクがお勧めです。ダートとなりかけている区間もあるので、250cc以下のオフロードバイクが最適でしょう。オンロードバイク・400cc以上のバイクでの走行は極めて困難です。(走ろうと思えば走れますが、お勧めできません。) 原付1種は激坂を上るのが大変なのであまり向いていません。エンブレが効かない原付1種スクーターでは、走行は命がけになります。 走る場合は、2人以上で行かれることをお勧めします。 <<車>> ほとんどの区間で車同士の離合は不可能となっています。極狭路が続くので脱輪の可能性が高く、下手すれば谷底に転落することもあり得ます。軽自動車であれ4WDであれ、車での走行は止めた方が良いです。 金屋町側の葛折りカーブは、悪路や極狭路走行によほど慣れた人でないとクリアすることは出来ません。2002年5月の時は、金屋町側の第2ヘアピンカーブを2回切り返しただけでクリアした「BIG HORN」を見て、思わず拍手してしまいました。地元の林業関係の方が運転されているようでした。 下手にヨソ者が車で乗り入れると、地元の人に大迷惑をかけるだけなので、やはり車では走行しない方が良いでしょう。 ■注意事項 悪天候時・大雨の時は大変危険なので走ってはいけません。大雨の後もしばらくの間は、山の斜面が緩んでいると思われるので通行は控えて下さい。ゲートが設置してあれば通行不可能と言うことなので無理しないで下さい。 冬期は路面凍結・積雪があり、12月〜翌年3月末までの間は冬期通行止めとなります。 |
【走行DATA】 R424白馬TN旧道 【和歌山県金屋町宇井苔→和歌山県美山村弥谷方向で走行】 1999年10月5日/2002年5月9日 |
写真は注釈があるもの以外は全て2002年5月9日に撮影しました。 |