ROUTE61 |
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起点:大阪府堺市→終点:和歌山県那賀郡かつらぎ町 |
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大阪府道堺かつらぎ線は、大阪府堺市と和歌山県那賀郡かつらぎ町を結ぶ地方主要道。もちろん国道ではなく大阪府道(和歌山県道)。大阪府と他府県を結ぶ主要な府道はほとんど整備されているのだが、このr61は泉北ニュータウン内の区間は国道以上に整備されておりながら、蔵王峠区間前後は舗装されただけでほとんど整備されずに放置されている。それ故、ダート区間から片側2車線幹線道路までの道の全段階を走ることが出来る希な道となっている。 また沿道も市街地や下町、ニュータウンの中、さらには人気のない寂しい山中などと風景も変化に富み、楽しめる道となっているが、峠前後の区間では風景を楽しんで運転する余裕は全くない・・・(^^;) もしr61が国道に昇格すれば短いながらも3ケタ国(酷)道となる・・・そういう地方道です。 |
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大阪府道堺かつらぎ線 その1 |
大阪府道61号線 |
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堺かつらぎ線の起点は、大阪府堺市の府道大阪和泉泉南線(r30)との塩穴交差点。大阪府堺市の市街地にある。 交通量の多い市街地内の2車線道となって進む。大仙公園脇を通りJR阪和線を越え、起点から1.5kmほど進むと府道堺狭山線(r34)と交差、さらに600mほど進むと府道大阪高石線(r28)と交差して郊外の町中を進んで行く。 深井清水町交差点で右折すると住宅街の中を進み、やがて左側に大池が現れる。大池前交差点を左折すると4車線の道となる。路肩の広い片側2車線道で、泉北2号線と呼ばれる泉北ニュータウンへの幹線道路となっており交通量は大変多い。大都市国道並の立派な道が府道なのだ。 堺泉北道路、続いて阪和道堺ICを過ぎ、大池前交差点から6kmほど進むと府道泉大津富田林線(r38)こと泉北1号線と泉北高速鉄道と交差する。r38から1kmほど進んだ堺市原山台付近で道幅は4車線から2車線道になり、庭代台・御池台といったニュータウンの住宅街脇を通り抜けて行く。 アップダウンのある2車線道を進み、堺市別所地区に到着する。府道別所草部線(r215)との別所交差点を左折すると、ニュータウンから離れ堺市別所地区に入る。堺市と言っても山手にある昔ながらの農村地帯で、交通量は多いものの車が走っていなければ、のんびりしたローカル道の雰囲気が漂う。 淡々と2車線道を進みr38交差点から6kmほど走ると勾配のある坂道となりカーブが現れる。やがて峠(峠名?)を越えると大阪府和泉市に入る。ここからはカーブのある急勾配の坂道となり、峠から800mほど進むと和泉市北田中町にある横山小学校前交差点でR170と合流する。 塩穴交差点から約20kmである。 |
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☆★☆ 大阪府道堺かつらぎ線【大阪府堺市〜大阪府和泉市】 ☆★☆ |
大阪府堺市内のr61のうち、府道泉大津富田林線(r34:泉北1号線)と府道大阪高石線(r28)の間は、泉北ニュータウンと堺市街や他の主要地方道を結ぶ幹線道路、また阪和自動車道堺ICへのアクセス道路として役割が高く整備されています。 他の区間も整備されており、堺市街郊外の区間は下町を通る町中道、泉北ニュータウン以南の区間は、のんびりした都市近郊農村を繋ぐ道といろんな表情を見せる道です。 昔からR170と堺市街を結ぶ道としての機能もあるため、全区間に渡って交通量は多くトラックの通行も目立ちます。r61沿道には『ハーベストの丘』という観光施設が出来たことから、土日・祝日や夏休みシーズンなどは、そこへ向かう車・観光バスで渋滞がちになっています。r34との交差点付近は信号の間隔とタイミングが悪く、土日・祝日の夕方になると堺市市街(堺IC)へ向かう車・観光バスで渋滞しています。 また朝の通勤時間帯は、JR阪和線の踏切は『開かずの踏切』となっているため、踏切を先頭に長い車の列が発生しています。この車列は1kmほど続くので、この付近に向かう人以外は、渋滞しますがr28かr34を走って迂回しています。 下町や住宅街では歩行者・自転車に注意して走って下さい。 |
【走行DATA】 大阪府堺市〜大阪府和泉市 1995年7月8日/2002年2月23日/他。分からないぐらい頻繁に走行。 【起点→終点方向で走行】 |
2002年3月30日/他。分からないぐらい頻繁に走行。 【終点→起点方向で走行】 |
大阪府道堺かつらぎ線 |
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大阪府和泉市〜大阪府河内長野市滝畑 |
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和泉市北田中町でR170と合流すると、r61はR170重複して河内長野市方面に進む。1.2kmほど進むとR170(大阪外環状線)と交差し、和泉市善正町内の山間の町中を通り抜けて淡々と進む。R170から700mほど進むと善正町交差点に到着。ここでr61はR170から単独分岐する。 R170から分岐したr61は2車線道となって山中へと入って行く。沿道は山間の農村という景色に変わるが、しばらく走ると民家や農家は消えて山中へ入ってしまう。善正町交差点から1.2kmほど進むと2車線舗装道路は終わり、突然1.5車線幅のダートが現れる。カーブのある平坦な道なのだが、砕石場に出入りするダンプのために深い轍が出来上がっている。一部には深い溝も出来上がっており、注意して進まないとタイヤを取られて転倒しかねない。2つある砕石場を過ぎると、平坦なダートとなりオンロード車でもゆっくりと進むことが出来るようになるが、一部に大きな窪みや溝があったりするので注意が必要。 1.5kmほどダート区間を進むとT字交差点に到着。r61はここを左折。直進すると行き止まりだ。T字交差点を左折するとダート区間は終わり、道は舗装された2車線道になる。ところが不法投棄のゴミと放置車両対策のために、センターラインにガードレールが置かれて実質1車線幅になってしまっている。 急勾配のヘアピンを過ぎるとr61唯一のTNである塩降(しおふり)TNを通り過ぎる。TN内は1.5車線幅で緩いカーブがある。ここもかつてはダートTNだったそうだ。 TNを越えると大阪府河内長野市へ入る。周囲は鬱蒼とした山中。センターラインのない狭い2車線道を進むと、左側に墓地が現れる。やがて正面に2車線道とのT字交差点に到着する。ダート終点より約1.2km、横山小学校南交差点より約5kmである。 |
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大阪府河内長野市滝畑〜蔵王峠 【r218合流点〜光滝寺キャンプ場入口】 |
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滝畑ダム沿いのT字交差点でr218(府道河内長野かつらぎ線)と合流する。ここからはr218と重複して進むことになる。T字交差点を右折すると滝畑ダム湖沿いの区間に入る。ダム建設によって誕生した付け替え道路で、湖畔沿いに進む快適な2車線道となる。スピードが出やすいので注意。 滝畑大橋を渡り、r218とのT字交差点から2.4kmほど進んだ付近で2車線道は終わる。キャンプ場に来る人相手の売店兼食堂を過ぎて少し進むと、道は舗装された1車線道になる。以前はわずかながらダートが残っていたのだが、今では舗装されており、難なく進むことが出来る。 キャンプ場の駐車場を越えて出合橋で石川の源流を越えると、周囲は鬱蒼とした杉林となる。ここから先は完全1車線道路。堺市内の4車線区間にあった歩道よりも狭い道幅の車道。舗装はされているが、林道を単に舗装しただけという程度で路面は荒れている。あの道と同じ道とは信じられない。 出合橋から400mほど進むと光滝寺というお寺を過ぎ、光滝寺キャンプ場への入口が現れる。狭路同士の分岐点となっており、ここを右に進めばキャンプ場に入る。r61は分岐点を左に進むのだが、初めて訪れた人はまずはここで停まって唖然とする。 というのも、左に分岐するr61は完全1車線(0.8車線ぐらい)のかなりの急勾配となっている極狭路で、コンクリートによる舗装道路となっているからだ。この道のどこか大阪府道なのかと、小一時間問い詰めたくなるような道が現れるのだ。ここが第一の難所。車同士の離合は不可能。バイクと車との離合すら困難な極狭路の急坂なのだ。 |
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大阪府河内長野市滝畑〜蔵王峠 【光滝寺キャンプ場入口〜途中にある橋(橋名不明)】 |
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距離にして100mほどの急勾配の坂道を登り切ると見通しの悪い左カーブが現れる。この先も完全1車線道。平坦な道となるが、一安心するのはまだ早い。カーブを曲がり少し進むと再び分岐点に差しかかる。分岐点付近は道幅が広くなり1.5車線幅はあるので、引き返すならここで引き返そう。 直進する道は1車線幅ほどある遊歩道(作業道)で、ゲートが設置されておりバイク・車では通行することは出来ない。 その狭路から左に別れるコンクリート舗装の激坂・極狭路がr61。ここが第二の難関となる。第二関門は少し距離が長い。150〜200mほどある。上りきった付近は見通しの悪いカーブとなっており、対向車が来ているかどうかはほとんど分からない。車の場合はほとんど『賭け』である。対向車が来ないことを祈って進むしかない。 第二関門を過ぎるとr61が極狭路〜狭路1車線幅の道が断続する。勾配のある坂道だがそんなに急勾配ではなく、一部では平坦な区間も現れる。石川の源流に当たる蔵王谷に沿って淡々と進んで行く。谷底なので鬱蒼としており、晩秋の夕方になるとかなり冷え込む。舗装された道が続くが、相変わらず荒れている。所々に狭いながら待避帯もあり車同士の離合もどうにか出来る。 |
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大阪府河内長野市滝畑〜蔵王峠 【途中にある橋(橋名不明)〜蔵王峠】 |
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やがて旧番号のr37と書かれた府道標識(注1)を過ぎ小さな橋を渡ると第三関門が現れる。ここまで来るとあまり驚かなくなる。『またか・・・』と思ってしまう。極狭路・コンクリート舗装の急勾配の坂道が200mぐらい続く。途中には見通しの悪いカーブもあって、これまた車だと『賭け』にでないと走り出せない狭い坂道だ。この付近は地盤があまり強くないのか、路肩には所々に崩落して来た土砂があったり落石が転がっていたりするので注意を要する。 坂道を登り切ると、緩やか勾配のアスファルト舗装の狭路となる。鬱蒼とした薄暗い急坂を上ると林道の分岐点に到着。ここを左に曲がると小さな橋を渡って和歌山県に入り蔵王峠に到着する。 2車線道が終わる付近からだと約4.5kmの距離であるが、それ以上に距離があるように思える区間である。 (注1) 2002年10月に走った時、麓の標識はすべて『61』となってたので、この標識(写真15)も『61』になっていると思われます。02年10月は 写真11の地点で引き返しているので確認しておりません。<(_ _)> |
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☆★☆ 大阪府道堺かつらぎ線【大阪府和泉市〜大阪府河内長野市】 ☆★☆ |
大阪府堺市〜大阪府和泉市の間とは違い、この区間は同じ道なのかと疑いたくなるような狭路やダート道が現れます。大阪府と和歌山県を結ぶ国道・府道の中では一番険しい道であることは間違いありません。 区間中に残っていた『37』の標識ですが、現在の番号の『61』に変更されています。(2002年10月17日確認) 新しい標識に付け替えではなく、上からシールを貼っています。 ■大阪府和泉市〜大阪府河内長野市滝畑 <<概況など>> R170との重複区間は、さらに府道枚方富田林泉佐野線(r20)とも重複しています。R170(大阪外環状線)が開通したので、この区間は通る車の少ないローカル道になっています。しかし土日・祝日は『国華園』という花屋に出入りする車で渋滞気味となります。 <<注意点>> 善正町交差点からの単独区間ですが、ダート区間途中にある砕石場までの間は、砕石場に出入りする大型ダンプが頻繁に走るために平日は走行に注意が必要です。ダンプが走るともうもうと砂煙が出て一瞬何も見えなくなってしまいます。ダート道ですが、滝畑ダムからの裏道として利用する人も多く、土日・祝日は車の通行が結構あります。狭路区間では対向車に要注意です。 ダート区間〜塩降TN前までは不法投棄のゴミが目立ちます。放置された廃車体や家電製品などがあちこちに見られます。中には意図的に火を付けられた廃車体もありました。その対策のために、一部ではガードレールが設置されて車線が減少している箇所もあります。夜間は治安がかなり悪化しているので、夕方以降の通行(特に夏場)はやめた方が無難です。 塩降TN内では漏水も多く、冬期は路面凍結もありえますので注意して下さい。 ■大阪府河内長野市滝畑〜大阪府・和歌山県境 <<概況など>> ダム建設による付け替え区間は問題なく走ることが出来ます。売店を過ぎた辺りからは狭路となりますが、初心者でも光滝寺キャンプ場入口までならどうにか入ることが出来ます。キャンプ場入口から先は、極狭路・急勾配の悪路が断続的に続く険道区間となります。バイクや車の運転初心者は走ってはいけません。車が傷だらけになるか下手すれば転落します。ダメだと思ったならキャンプ場駐車場に入って引き返すことをお勧めします。 さて、狭路区間の激坂ですが基本的に車同士の離合は不可能です。バイクと車のすれ違いも困難なぐらいに狭い道が続きます。また見通しの悪いカーブが連続するので対向車が来ているかどうかすら判断するのが難しい場合もあり、車で走られる場合は対向車が来ないことを祈るしかありません。平坦区間であれば少しは待避帯があるので、そこですれ違いができます。 基本的に坂では上り車が優先されるのですが、r61の激坂に関しては上り下り関係なく、早い者勝ち・2台以上連続して続いている車の方が優先となります。時々、車同士の離合が出来なくなってケンカしているドライバーがいます。それ以前の問題なんだけどね・・・ <<アドバイス>> バイクだと、オンロードバイクの通行は出来ますが向いていません。大型バイクはやめておいた方がいいでしょう。車とのすれ違いになった時に難儀します。ある程度の腕があれば問題ないでしょうけど、初心者や中級者の方は2人以上で行かれることをお勧めします。125cc以下の原付二種は問題ありませんが、急坂で停まったりスロットルを緩めた時にエンストすることがあるぐらいです。暗峠ほどではありませんが、Lowから発進するのは大変なので、激坂は一気に登りきってしまいましょう。オフロードバイクは問題なく走ることができるでしょう。 49cc以下の原付1種はかなりきついです。原チャで走ると上り坂ではほとんどパワーが出ません。逆に下りではエンジンブレーキを使用しないと減速はきついので、ディスクブレーキだけの原チャだとワイヤーが切れる恐れがあります。 車ですが、セダン以上の車で行かれると傷だらけになります。パジェロなどのランクルは通行できないことはないですが、これもまた傷だらけになる可能性大です。車高の低い車は間違いなく底を擦ります。上り坂を登り切れるかどうか不安がありますが、軽自動車クラスの車が最適かもしれません。 自転車・歩行は全く問題ありません。体力と気力次第です。バイク・車の場合は歩行者がたまにいるので注意が必要です。 <<注意点>> 晩秋の夕方に走ると、谷底ではかなり冷え込んでいます。冬期は早くも晩秋辺りから路面凍結が始まります。冬期は路面凍結・積雪のある区間となります。通行止めはないようですが、冬期の通行はかなり注意が必要です。 また大雨の時は土砂崩れ・川の増水などで通行できない時があります。大雨の後の地盤が緩んでいる時は要注意です。悪天候時は走らない方が無難です。 通行量は平日であれば皆無に近い状態です。土日・祝日、夏休みや盆シーズンは何も知らずに走って来る人が多いようです。蔵王谷の上流でBBQを楽しむ人達の車も走っているので、結構狭路で離合困難な状態に陥っています。走るのであれば平日の朝〜昼間をお勧めします。 なお、夏休み期間中、週末の夕方以降の滝畑ダム〜蔵王峠の間は治安がかなり悪化するので、走らない方が無難です。 |
【走行DATA】 大阪府和泉市〜大阪府河内長野市滝畑 【起点→終点方向で走行】 1995年7月8日/98年11月15日/99年7月17日・11月21日 |
大阪府河内長野市滝畑〜蔵王峠 【起点→終点方向で走行】 1995年7月8日/96年10月19日/97年10月17日/98年11月15日/99年7月17日・11月21日/02年10月17日 【終点→起点方向に走行】 2000年8月5日 |
◇◆◇◆ 堺かつらぎ線での思い出・・・?(^^;) ◇◆◇◆ |
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上の写真は1995年7月の大雨後のr61の写真。この先はさらにひどく、15cm大の石がゴロゴロしており完全に河原と化していました。(写真2) 峠手前ではかなり大きな崖崩れも起きており、完全復旧に1年近くかかりました。 この時、橋の手前で引き返せばいいものを、2mほど突っ込んでしまい立ち往生してしまいました。(写真1) この後、引き返そうとバイクをバックさせたら石に乗り上げてバランスを崩して転倒・・・。バイクが坂の下り方向に転けてしまい引き起こすのに四苦八苦していると、運が悪いことに上より現場確認に来た工事トラックがバックで下りてきてパニックに陥りました。幸いにも偶然通りかかったオフライダーに助けてもらってどうにかバイクを起こすことが出来ました。(^^;) ブレーキレバーの交換だけで済んだのは不幸中の幸い・・・ まだ初心者だった頃の話。以来、大雨の降った後はどんな酷道区間でも走らないようにしています。酷道区間で立ち往生してるバイクや車がいたら迷わず助けてあげましょう。 ちなみこの日、バイク屋でレバー交換後、和歌山側から蔵王峠まで上ってリベンジを果たしました。私が崩落現場を去った後、河内長野側も通行止めの看板が設置されたようです。 帰りは和歌山側に下ったのは言うまでもありません・・・ |