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>>国道168号線旧道(4)

国道168号線旧道(5)

宇井地区旧道

宇宮原バイパス旧道

上野地TN旧道

●宇井地区旧道

 奈良県五條市大塔町(旧:吉野郡大塔村)宇井地区の現R168は、ふれあいトンネルと宇井大橋、城門トンネルで一気に集落を通り抜けている。この区間はR168宇井BPと呼ばれる全長2.2kmの高規格道路。1998年(平10年)6月に全面開通した。

 それまでのR168は宇井地区の集落内を進む狭路。山間の3ケタ国道を彷彿させる道だった。現在は集落内の生活道路として余生を送っている。

 ところが2004年(平16年)8月の地滑りにより辻堂〜宇井間が寸断されたことによりR168の迂回路として使用されることになり、約6年ぶりに幹線道路に戻ることになった。しばらくは交通量の多い状態が続く。

>>Update 2006.03.26

○国道168号線宇井地区旧道

■概説

◆R168宇井BP

 五條市大塔町辻堂地区を抜けた現R168は、3ケタ国道らしい狭路となって大塔町閉君地区を抜けて宇井地区へ向かう。しばらく見通しの悪い狭路をウネウネ進むが、突然道は整備された2車線道となり、全長480mのふれあいTNに入る。TNを出ると全長198mの宇井大橋を渡り、快適な高規格道を走り抜け、城門TNを抜けると吉野郡十津川村に入り、その先で再び狭路に戻る。

 この高規格道路区間はR168宇井BPと呼ばれるバイパス道路。1988年(昭63年)3月の十津川村塩鶴地区の供用を始まりとして、宇井地区の一部区間と城門TN(92年4月)に続き、ふれあいTNと宇井大橋を含む区間が1998年(平10年)6月に供用開始となり、全長2200mの高規格道路が開通した。現在は北側にR168辻堂BPが建設中で、将来はR168五條新宮道路の一部となる予定である。

◆R168宇井地区旧道

 宇井地区の旧道は、元を辿れば大正時代に五條市より延びてきた新道(車道)である。1925年(大正14年)頃までには開通していたようである。以来、約70年に渡り県道→国道として主要道路として機能していたことになる。

 1998年(平10年)6月のR168宇井BPの完成に伴い、宇井地区の集落内を通じていた道は旧道となった。旧道は集落内を通り抜ける1車線道区間が多く、ハイシーズンなどは車同士の離合が困難となり渋滞を起こしたりしていた。@管理人も現役国道時代の旧道を何度か走行しているが、対向車の離合で何度か渋滞に巻き込まれた記憶がある。

 旧道となってからは集落内の生活道路として余生を送っていた。ところが2004年(平16年)8月の地滑りにより、辻堂〜宇井間のR168が不通となったことから、r734(県道高野辻堂線)を含めた迂回ルートの一部となった。この状態は地滑り区間の道路が復旧するまでかR168辻堂BPが完成するまで続くのだろう。

■宇井地区旧道【五條市側旧道分岐点〜r734連絡道路交差点】

【レポートは五條市→十津川村方向(北→南方向)です。】

 現R168のふれあいTN五條側(北側)が五條市側の旧道分岐点となる。旧道は最初は狭い2車線道だが、集落内に入ると1〜1.5車線幅の狭路となる。集落内は緩い坂道となっており、道路ギリギリまで並んだ民家の軒先をかすめて進んで行く。現役国道時代はこの付近で渋滞が起こっていた。

 集落内を淡々と進み、分岐点から約800mでr225(県道篠原宇井線)の分岐点を通り抜け、その少し先で天川の支流である舟ノ川を渡る宇井橋を渡る。このすぐ左上には宇井大橋があり、BPの立派な橋を見上げることが出来る。宇井橋を渡ると、天川の右岸を進むr734(県道高野辻堂線)からの連絡道路との交差点に至る。

1.ふれあいTN五條側抗口が旧道分岐点。右に

  分岐するのが旧道。地滑りで道路が崩壊した

  のはここからすぐの場所。(0505)

2.旧道は集落内を通り抜ける狭路。生活道路

  となっている。路肩の標識はR168のまま。

  今もあるかは不明。(0212)

3.この先の交差点がr225分岐点。標識が国道

  だったことを物語る。

  (十津川村→五條市方向を撮影)(0505)

 

 

4.舟ノ川に架かる宇井橋にて撮影。ここまでは

  静かな生活道路だった。

  (十津川村→五條市方向を撮影)(0505)

   

■宇井地区旧道【r734連絡道路交差点〜十津川村側旧道分岐点】

【レポートは五條市→十津川村方向(北→南方向)です。】

 r734からの連絡道路との交差点を過ぎると、しばらくの間旧道沿いから民家はなくなり、少しばかり鬱蒼とした谷間を進んで行く。1.5車線幅の緩やかな坂道を上ると再び集落内を通るようになり、ほどなくして現R168と交差する。五條市側分岐点より約1.3kである。

 旧道はここで終わりでなく、城門TN手前からすぐに右に別れる。そのまま大きく迂回するようにして進み、吉野郡十津川村に入り城門TN十津川側抗口前で現R168と合流する。ここが十津川村側旧道分岐点となる。

5.宇井橋を過ぎると集落が一時的に途切れる。

  揺るやかな狭路坂道を進んで行く。(0212)

6.再び集落内に入る。道幅は2車線に広がる。

  標識が残っていた。(0212)

7.ここで現R168と交差する。分岐点ではない。

  (十津川村→五條市方向を撮影)(0212)

 

8.旧道はすぐに別れて城門TNを右側に進ん

  で行く。(0212)

9.城門TNを大きく迂回して十津川村に入る。

  ここが旧道分岐点となる。(0212)

 

<<MEMO>>

■概況

 今は生活道路として余生を送る宇井地区の旧道です。道は現役時代からほとんど変わっていません。道路自体も整備されており走行には何ら支障はありません。

 地滑りによる道路崩壊で迂回路となっている関係で、宇井橋〜城門TN北側の交点付近までは交通量が多くなっていますが、宇井橋から北側(五條側)はのんびりした集落内の狭路となっています。迂回路指定が終われば全区間が元ののんびりした戻ることでしょう。

 城門TN区間の旧道ですが、木材の切り出し作業場として使用されていることが多く、まだ走ったことがありません。いずれ調査しに行ってきます。

■注意点

 集落内では歩行者や地元車に注意して下さい。迂回路に指定されている区間では対向車が多いので離合にも注意して下さい。  

●走行DATA

宇井地区旧道

【五條市→十津川村方向(北→南方向)を走行】

>>走行日:2002年12月5日/05年5月13日/他多数

注意>>この区間は、 現役時代も含めて、走行方向問わず頻繁に走行しています。走行日は使用写真の撮影日のみを記載しています。

【合併情報】

●2005年(平17年)9月25日付けで、奈良県吉野郡西吉野村と吉野郡大塔村の2村が奈良県五條市に編入されて、『奈良県五條市西吉野町』 と『奈良

 県五條市大塔町』になりました。

宇井地区旧道  終わり】

宇宮原バイパス旧道

 R168宇宮原(うぐわら)バイパスは、地域高規格道路『五條新宮道路』の一部として計画されたバイパス道路。吉野郡十津川村宇宮原〜長殿間に建設された、全長1800mのバイパス道路。

 同バイパスの開通により、十津川(熊野川)沿いに大きく迂回する旧来の経路は旧道となった。

■国道168号線宇宮原バイパス旧道【概説】

■国道168号線宇宮原バイパス旧道【現役時代

■国道168号線宇宮原バイパス旧道【2007年レポート

>>Update 2008.02.23

○国道168号線宇宮原バイパス旧道

  【概説】

■宇宮原バイパス

 R168宇宮原(うぐわら)バイパスは、地域高規格道路『五條新宮道路』の一部として計画されたバイパス道路。奈良県吉野郡十津川村宇宮原〜十津川村長殿間を結ぶ、全長1800mの高規格道路である。

 同区間のR168(現在の旧道)は、十津川(熊野川)に沿って進む広狭混在区間で見通しの悪いカーブが続く区間である。また山の斜面の地質がもろく、崩土・落石の危険があり、途中には地滑りの恐れがあるため覆洞区間があるなど、安全の面からもバイパス建設の必要性があった。

 事業自体は1991年(平3年)度に開始される。しかし、途中で2回も十津川を渡る必要がある上に、トンネルを掘らねばならないことから建設工事は長期に及ぶ。南側(新宮側)の十津川村宇宮原地区と、北側(五條側)の十津川村長殿の両方から建設工事が始まった。北側の長殿地区では、2001年(平13年)夏頃にバイパスの一部となる岩原トンネルと小休場橋が姿を現していた。南と北から進んだバイパス建設工事は、十津川を渡る田長瀬橋の完成により無事終了。あとは供用開始を待つだけになった。

 ところが2005年(平17年)10月、バイパス内にある岩原トンネルの覆工コンクリートにひび割れがあることが確認された。原因はいろんな要因によって生じた複合的なものとのこと。そのため、完成した岩原トンネル全長で補強工事が行われることになったため、予定されていた 2006年3月末の供用

開始は約1年延期。補強工事が終了して、2007年(平19年)3月15日、R168宇宮原バイパスはやっと供用開始となった。

◆建設中の宇宮原バイパス

2001年7月に撮影したバイパス北側。小休場

橋北詰。工事関係車両しか入れなかった。

同じく01年7月撮影。小休場橋と岩原TN。

橋とTNが完成しないと先に進まない。

01年7月撮影。岩原TN南側抗口。まだ田長瀬橋

の橋脚工事開始前で、何もできていない。

2005年5月撮影。この付近の道路が改良され

ている。バイパス開通に向けた準備工事か。

05年5月撮影の小休場橋。供用開始前なのでこ

んな状態。

05年5月撮影。建設中の田長瀬橋。気が付けば、

こんなところまで姿を現していた。

 

05年5月の田長瀬TN。北側抗口を見る。こちら

側から掘り進んだようだ。

旭橋東詰から見たバイパス。新旭橋と田長瀬TN

南側抗口が見える。05年5月撮影。

9.

◆撮影日:2001年7月27日/05年5月13日

◆開通した宇宮原バイパス

 岩原トンネルの一件で供用開始が1年延長され、2007年(平19年)3月15日にR168宇宮原バイパスは供用開始となった。バイパスの全長は1800m。3つの橋と2つのトンネルから構成される。

 

←新宮                                                                   五條→

 新旭橋(L=70m)−田長瀬TN(L=610m)−田長瀬橋(L=245m)−岩原TN(L=370m)−小休場(こやすば)橋(L=195m)

 

 @管理人は供用開始約1月後に現地を訪れて走行している。

小休場橋北詰から橋と岩原TNを望む。工事中の

殺風景な橋とは大違いだ。

旧道から見た小休場橋。コンクリ橋だ。

 

旧道から見た田長瀬橋。”上路式逆ローゼ桁”とい

う形式だそうで。

旧道から田長瀬橋を見る。ご覧の通り見通しの

良い直線道路。速度がかなり出るので注意。

田長瀬TN北側抗口を旧道から見る。全長610m

のトンネルだ。

新旭橋と田長瀬TN南側抗口を見る。TN出口で村

道と交差しているので、出口では要注意。

◆撮影日:2007年4月26日

○国道168号線宇宮原バイパス旧道

  現役時代

【レポートは五條市→十津川村方向(北→南方向)です。】

 長殿発電所前を通り過ぎて少し進むと宇宮原バイパスの建設現場に到着する。2001年(平13年)7月頃には現在の小休場橋が姿を現しており、工事関係車両が出入りしていた。

 建設現場を過ぎると右カーブを描いて蛇行する十津川沿いに進む。路線バス・観光バスそれに大型車などが頻繁に行き来するので、道幅はおおむね2車線幅が続くが、小刻みなカーブが多く見通しはあまりよくない。センターラインがないので、中央付近を走ってくる車がいるのでヒヤリとすることが何度かあった。

 やがて地滑り現場に至る。この下付近は覆洞区間となっているが、崩れてきた土砂がコンクリ屋根の上に積もっていた。そこから木が大きく育っているので、かなり前に崩れた土砂なのだろう。

 覆洞区間を過ぎると建設中のバイパスが近づく。やがて1.5〜狭い2車線道となり、ようやく宇宮原地区の集落に到着。旭橋で十津川を渡ると、バイパスの南側分岐点に到着する。

1.工事現場からはウネウネした狭い2車線道と

  なっていた。(0505)

2.区間内には2枚のR168国道標識があった。

  五條方面行きの一枚。(0107)

3.もう一枚も五條方面行き。この付近の道幅は広

  い。(0505)

 

4.覆洞区間。屋根に生えた木々の成長具合に

  注目。(0505)

5.旭橋を渡って十津川左岸に出る。西詰から橋

  を見る。(0505)

 

◆撮影日:2001年7月26日/05年5月13日

○国道168号線宇宮原バイパス旧道

  2007年レポート

 R168宇宮原バイパス開通後、約1ヶ月後に旧道を走行している。旧道と言っても、現役から退いてわずか1ヶ月ほどしか経過していないので、ほとんど現役時代と変わらぬ状態であった。変わった点はただ1つ。”交通量が激減した”ことぐらいだろう。

 途中に覆洞区間で地質的にもろい場所を通るため、バイパス開通後は早々に通行止めになるのかと思ったが、そうはなっていない。沿道に民家が数軒あり、また奈良交通の路線バスが旧道沿いの集落を経由するためだ。廃道とはならず、このまま村道か林道に格下げになるものと思われる。

 ただ将来的にどうなるかはわからない。バス停が一部廃止もしくはバイパス沿いに移設され、バス路線の経路が変更になれば、後述のR168小井トンネル旧道のように廃れて行くのかも知れない。

【レポートは五條市→十津川村方向(北→南方向)です。】

 R168宇宮原バイパスの北側分岐点は、バイパス道路の小休場橋北詰となる。以前の道はここで左カーブを描いていたのだが、バイパス建設に合わせて道路状態は改良された。以前よりも川に出っ張るような形で拡幅されている。今は路肩となっている部分が以前の車道の一部となる。

 旧道に入る。バイパス開通後1月ほどしか経過していないので、現役時代とほとんど変わっていない。見通しの悪い狭い2〜2車線幅の平坦な道が延々と続く。現役時代はカーブの先からやってくる対向車に注意する必要があったのだが、旧道となってからは交通量が激減している。とはいえ通行量は”0”ではないので、対向車にはやはり注意が必要となる。

 北側分岐点から500mほど進むとやや古いトラス橋に到着する。濁谷橋と呼ばれる橋だ。やや狭い2車線幅の橋で、十津川の支流となる川(谷筋?)を跨いでいる。竣工年を確認していないので詳しいことは分からないが、旭橋に1957年(昭32年)6月竣工というプレートがあったので、ほぼ同じ頃に竣工していると思われる。十津川水系のダム建設が盛んになる頃に架け替えられた橋だろう。横には旧橋の名残が残っている。

 この橋の北詰には数軒の民家があった。その関係でバス停も設置されている。乗降客がどれほどいるのか分からないが、いずれはバイパス沿いに移設されるのではないだろうか。

 濁谷橋を過ぎると、再び見通しの悪い狭い2〜2車線幅のセンターラインのない平坦な道が続く。見通しの悪いカーブで道幅が広がっているのは木材を積んだトラックなど大型車同士のすれ違いを考慮したものだろうか。

1.北側分岐点。かつてはカーブだったが、大改

  良されてこうなった。

2.現役時代とさして変化はない。落石が目立つ

  ようにぐらいか。

3.見通しの悪い平坦な道が続く。対向車は少ない

  が注意は必要。

4.濁谷橋。現在の橋の横に、旧橋の一部が残っ

  ている。

5.2007年4月時点では奈良交通の路線バス

  が走っていた。

6.R168国道標識も残っていた。案内標識も健

  在。

◆2007年4月26日走行。写真はすべて同じ日に撮影。

 濁谷橋から800mほど進むと地滑り現場が見えてくる。そして崩れた斜面の下を通る覆洞に到着する。北側旧道分岐点となる小休場橋からはこの地滑り現場を遠望できる。そこから見ると、山の斜面がかなり大規模に崩れているのが分かる。かなりの土砂が覆洞の上に積もっていることになる。それもかなり以前から。覆洞のコンクリ屋根の上で元気に育つ木々がそれを裏付けている。この覆洞、いつごろまで保つのだろうか?

 覆洞区間を抜けてからも狭い2〜2車線幅の平坦な道が続く。相変わらず見通しは悪い。旧道は十津川沿いに進んで行く。やがて右側にバイパスの田長瀬橋が見えてくる。ほどなくして左カーブに至る。この左カーブは田長瀬TNのほぼ真上に位置しており、ここからだと田長瀬橋を一望できる。バイパスは直線の高規格道路ゆえ、かなりの速度で走る車が多い。

 やがて宇宮原地区の集落に入る。集落内は1.5車線幅の狭路となっている。現役時代は車や大型車の離合で混雑した場所だ。400mほど集落内を走ると十津川を旭橋で渡って、R168宇宮原バイパスと合流する。バイパスの新旭橋南詰が南側旧道分岐点。ここも以前はカーブだったが、T字交差点に改良されている。

 旧道区間はおよそ2.5kmであった。

7.五條方面行きの標識も健在。バイパス開通後

  一月後ぐらいだが、現役時代と変化はない。

8.覆洞区間へ。いずれは土で覆われてトンネル

  になるかも知れない。

9.覆洞区間を過ぎてからもやや狭い2車線道が続

  く。(十津川村→五條市方向を撮影)

10.宇宮原地区の集落に入ると、幅員が減少。

  部分的に1車線道も現れる。

11.村道との交差点を過ぎると旭橋を渡る。対岸

  はR168バイパス。

12.旧道南側分岐点。T字交差点に改良された。

  旧道はここを左に向かう。

◆2007年4月26日走行。写真はすべて同じ日に撮影。

<<MEMO>>

 旧道となってからは交通量は激減しています。それでもたまに車は通っているので、対向車が来ないと思わずに注意して走りましょう。路線バスは旧道を走っています。

 旧道にある旭橋は1957年(昭32年)6月竣工。なので2007年で完成50周年を迎えることになります。50年で国道の橋から引退し、地区の生活道路の橋として余生を送ることになります。

 集落内や道路上では歩行者に注意して下さい。冬期は路面凍結・積雪にも注意が必要です。悪天候時は走らない方が無難でしょう。

●走行DATA

R168宇宮原バイパス旧道

【五條市→十津川村方向(北→南)を走行】

現役時代>>2001年7月26日/05年5月13日/他多数

旧道時代>>走行日:2007年4月26日

注意>>この区間は、 現役時代も含めて、走行方向問わず頻繁に走行しています。走行日は使用写真の撮影日のみを記載しています。

【R168宇宮原バイパス旧道終わり】

上野地TN旧道

 『谷瀬の吊橋』で有名な奈良県吉野郡 十津川村上野地地区を、現R168は上野地TNを含む高規格道路で駆け抜けている。このR168上野地BPの旧道が、BPの上を通り上野地の集落内を通り抜ける道。『谷瀬の吊橋』の真ん前を通り抜ける道で、観光シーズンになると吊り橋に向かう観光客の車やバスで混雑する。

 上野地BPの開通(部分供用)は1998年(平10年)11月26日。BP自体は前後の取り付け部の改良工事が2002年(平14年)度頃まで続いたが、現在の旧道が登場したのは98年11月のことである。

 現在は生活道路として余生を送っている。

>>Update 2006.03.26

○国道168号線上野地TN旧道

■概説

◆R168上野地BP

 吉野郡十津川村に入ったR168は十津川に沿って1.5〜狭い2車線道でウネウネと南下して行く。R168宇宮原BPの建設現場を過ぎると所々に改良された道が現れるが、ほとんどが未整備の狭路のままである。

 やがて十津川村上野地地区に至ると、道は突然整備された高規格道路となり、上野地TNで一気に駆け抜ける。これがR168上野地BPである。このBPの開通により集落内を過ぎる道は旧道となった。

 ちなみに上野地BPの(部分)供用開始当日、@管理人はツーリングでたまたま現地を訪れており、開通パレードに参加している。思い出のあるBPだったりする。>>詳細はこちら

◆R168上野地TN旧道

 上野地BPの建設工事はその後も続けられたが、旧道が誕生するのは上野地TNが開通した1998年(平10年)11月末のことである。前身は1925年(大正14年)に延びてきた県道。この県道が戦後に国道168号線となり、風屋ダム建設などで道が整備されたもの。

 『谷瀬の吊橋』として有名な上野地は観光地としても有名で、土日や観光シーズンになると観光客の車や観光バスが大挙して押し寄せてくる。しかし集落内は道路の拡幅などが出来ず、駐車場に入る車や離合する車・トラック・バスなどで付近では大渋滞が発生していた。@管理人も現役国道時代に訪れているが、狭路での車の離合など による渋滞に巻き込まれてイライラしていた記憶がある。

 今はそういうこともなくなり、集落の生活道路として余生を送っているが、観光シーズンは相変わらず混雑しているようである。

■上野地TN旧道

【レポートは五條市→田辺市本宮町方向(北→南方向)です。】

 R168上野地 TN旧道の五條市側(北側)分岐点は、R168谷瀬大橋北詰から100mほど五條市寄りに進んだ地点。五條市方面からR168を南下してくると、谷瀬大橋に入る直前に切り通 しの区間を通る。この切り通し区間の入口直前で狭路が右に分岐するが、ここが旧道分岐点となる。ただこの旧道は現在は途中で通行止めとなっているので、実質的な分岐点はR168谷瀬大橋北詰からとなる。

 旧道は狭い2車線道で、すぐ右下にR168上野地BPを見ながら緩やかな勾配の坂道となって進んで行く。 現役の道路であることから道路は整備されており、状態はかなり良い。生活道路になったとはいえ、観光客の車などが結構走っているためだ。

 BPの上野地TN五條側(北側)抗口の真上を通り過ぎると、『谷瀬の吊橋』が見えてくる。この付近から上野地の集落に入り、沿道には民家や喫茶店などが並び始める。

 谷瀬大橋北詰から800mほど進むと、『谷瀬の吊橋』前を通り抜ける。ここから先は集落内を通る1〜1.5車線幅の狭路となる。昔ほどではないが、休日は訪れる観光客の車で詰まったりすることがある。400mほど集落内の狭路を走ると、上野地TN本宮側(南側)抗口直前に出、R168現道(上野地BP)と合流。谷瀬大橋北詰から約1.2kmである。

1.R168谷瀬大橋北詰が実質的な旧道分岐

  点。左に分岐する2車線道が上野地TN旧

  道。

2.写真1の地点から右側に別れる旧道を撮影。

  商店の前を通り抜けたその先の辺りで通行

  止めとなっている。

3.分岐点にあったキャンプ場の案内標識。

  左に張り出しているのが旧道だが、進入禁止

  (通行止め)の表示が出ている。

4.2車線道の坂道を上って行くと、R168国道

  標識が残っていた。反対車線側にもあった。

  (十津川村→五條市側方向を撮影)

5.谷瀬の吊り橋を過ぎると、集落内を進んで行

  く。集落内は1〜1.5車線幅の狭路。今では

  生活道路となっている。

6.本宮側の旧道分岐点。左に分岐するのが旧

  道。ちょうど車が出てきている。

  (R168十津川村→五條市側方向を撮影)

注意>>市町村名は走行当時の名称です。

◆2002年12月5日走行。写真はすべて同じ日に撮影。

<<MEMO>>

■概況

 今は生活道路として余生を送る上野地TN旧道です。道は現役時代からほとんど変わっていません。道路自体も整備されており走行には何ら支障はありません。

■注意点 

 『谷瀬の吊橋』へ向かう道でもあるので、土日・祝日や夏休みなどのシーズン中は、観光客の車や観光バスで混雑するようです。路線バスは集落内を経由しているようなので、走行時は対向車・バスに注意して下さい。

 集落内では歩行者・自転車などに、 吊橋前付近では観光客の飛び出し横断などがあるので注意して下さい。

●走行DATA

上野地TN旧道

【五條市→田辺市本宮町方向(北→南方向)を走行】

>>走行日:2002年12月5日/他多数

注意>>この区間は、 現役時代も含めて、走行方向問わず頻繁に走行しています。走行日は使用写真の撮影日のみを記載しています。

【合併情報】

●2005年(平17年)5月1日付けで、和歌山県日高郡龍神村、西牟婁郡中辺路町、西牟婁郡大塔村、東牟婁郡本宮町の2村2町と和歌山県田辺市が対

 等合併。本宮町は『和歌山県田辺市本宮町』になりました。

上野地TN旧道  終わり】

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