>>国道168号線旧道TOP

>>国道168号線旧道(6)

国道168号線旧道(7)

山崎TN/池穴TN/小井TN旧道

湯之原TN旧道

●山崎TN/池穴TN/小井TN旧道

 奈良県吉野郡十津川村の風屋ダム横を過ぎると、R168は2車線の快走道路となって

一気に十津川村役場のある小原地区へ向かう。この途中、R168は3つの橋と3つのトンネルで蛇行する十津川を突っ切るようにして南下して行く。

 これらの橋とトンネルを含む2車線道はバイパス。旧道は川の流れに沿って大きく蛇行していた。

>>国道168号線旧道【山崎TN旧道

>>国道168号線旧道【池穴TN旧道

>>国道168号線旧道【小井TN旧道

 

>>Update 2006.03.26

 【概況

 風屋大橋を渡って十津川右岸に出た現R168五 は、平坦な2車線道となって十津川村小原に向かって南下して行く。川の流れに沿って揺るやかなカーブを進むと、やがて山崎TNに入る。すぐにTNを出ると山崎大橋で十津川を渡り、続く池穴TNを過ぎると池穴大橋で蛇行する十津川を渡る。その先で3つめの小井TNに入り、TNを出て小井橋を渡ると十津川左岸に移って十津川村小井地区の集落に入る。

 この区間、現R168は蛇行する十津川を突っ切るように進んでいる。典型的なバイパス道路である。いつ頃完成したかは資料不足のため不明だが、1976年(昭51年)に撮影された航空撮

影写真では、山崎大橋と池穴大橋しか認められず、TNは建設前の準備工事段階、小井橋は工事現場すら現れていない状態だったので、昭和50年代後半に完成したのだろう。

 旧道は蛇行する十津川に沿ってウネウネと進んでいる。山崎地区と池穴地区は生活道路になって余生を送っている。

○国道168号線旧道

 山崎TN旧道

【レポートは五條市→田辺市本宮町方向(北→南方向)です。】

 山崎TN旧道の五條市側 (北側)分岐点は山崎TN五條側(北側)抗口直前にある。抗口前で左に分岐する1.5車線道の狭路が旧道。

 旧道は蛇行する十津川に沿って大きく左にカーブしながら進んで行く。路面は舗装されており整備されているようで状態は大変良い。500mほど進むと山崎地区の集落を通り抜ける。旧道は生活道路となっている。集落を抜けると、再び蛇行する十津川に沿って右に大きくカーブして進む。やがて数軒の民家の前を通り抜けると、山崎TN 本宮側(南側)抗口直前でR168現道と交差した。五條市側旧道分岐点より約1kmである。

 旧道はこのままR168現道を越えて先に進んで行くのだが、およそ100mほど進むとガレージにぶち当たって行き止まりになっていた。あまりにも不自然な状態だったので気になり山崎大橋で対岸に渡ってみる。すると十津川の河原に橋脚の基礎部分が残っていた。どうやらガレージのある付近はかつてあった 旧橋の北詰に当たる部分のようだ。

 かつて現在のR168山崎大橋の西側には、旧橋(山崎橋?)があって旧道はこの橋を渡っていた。この橋は山崎大橋が完成したことで不要となり廃棄・撤去されてしまい、橋の北詰付近にガレージが建った・・・というところ だろうか。

1.TN前で左に分岐するのがR168山崎TN旧

  道。川沿いに進んで行く。

2.旧道は舗装された平坦な1.5車線道。路面

  状態はかなり良い。

3 .山崎地区の集落内を通り抜ける生活道路とし

  て余生を送っている。

4.TNの本宮側(南側)抗口前で現R168と交

  差する。

5.そのまま直進して左に曲がるが、その先は

  ガレージとなっている。不自然な終わり方。

6.十津川の河原に橋脚の基礎が残っている。

  かつては橋が架かっていたのだ。

注意>>市町村名は走行当時の名称です。

◆2002年12月5日走行。写真はすべて同じ日に撮影。

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 山崎TN旧道は山崎地区集落を通り抜ける生活道路となって余生を送っています。道は1.5車線狭路ですが、路面状態はかなり良い状態です。走行は全く問題ないでしょう。旧道自体は、1941年(昭16年)に十津川村小井にまで車道が延びたときに整備された(建設された)道路でしょう。

 山崎大橋の旧橋ですが、今は十津川の河原に橋脚基礎の痕跡が残るのみです。1976年(昭51年)撮影の航空撮影写真では山崎大橋はすでに完成して供用開始されていますすが、旧橋の姿はなく撤去されてしまっています。旧橋は1941年(昭16年)に十津川村小井にまで車道が延びたときに建設されたはずなので、架橋後30年少しで撤去されてしまったことになります。

■注意点

 集落内を通る生活道路となっているのでゆっくりと走りましょう。

●走行DATA

山崎TN旧道

【五條市→田辺市本宮町方向(北→南方向)を走行】

>>走行日:2002年12月5日

【合併情報】

●2005年(平17年)5月1日付けで、和歌山県日高郡龍神村、西牟婁郡中辺路町、西牟婁郡大塔村、東牟婁郡本宮町の2村2町と和歌山県田辺市が対

 等合併。本宮町は『和歌山県田辺市本宮町』になりました。

【山崎TN旧道 終わり】

○国道168号線旧道

 池穴TN旧道

【レポートは五條市→田辺市本宮町方向(北→南方向)です。】

 引き続き池穴TN旧道へ向かう。山崎TN旧道と池穴TN旧道の間は、十津川を渡る区間で分断されてしまっているのでR168山崎大橋で十津川を渡る。

 山崎大橋 を渡って池穴TN五條側抗口の直前で、右に向かって分岐する道がある。この道が池穴TNのR168旧道となる。厳密に言えば旧道連絡道路となるのだろう。旧道に入ると平坦な狭い2車線道が続いている。道はすぐに杉林の中を進む寂しい道となり、蛇行する十津川に沿って大きなカーブを描きながら進んで行く。やがて杉林が途切れると十津川村池穴地区の集落に出る。集落内を通り過ぎると再び 薄暗い杉林の中を進む平坦な道となり900mほど進むと、池穴TN十津川側(南側)抗口直前でR168現道と交差する。

 五條市側抗口前分岐点から約1.8km。ちなみにこの間、池穴TNだと約200mぐらいの距離である。

1.TN前で右に分岐するのがR168池穴TN旧

  道。本宮側の抗口が見えている。

2.この付近に旧橋の南詰があったようだ。

  1.5車線狭路で進んで行く。

3.旧道はこんな感じの道で進んで行く。

  路面状態はかなり良い。

4. 池穴地区の集落内を通り抜ける。

  (本宮町→五條市方向を撮影)

5.集落を抜けると再び杉林内の1.5車線狭路

  となって進んで行く。

6.池穴TN本宮側抗口前で現R168と交差する。

  抗口の向こうに山崎TNが見える。

注意>>市町村名は走行当時の名称です。

◆2002年12月5日走行。写真はすべて同じ日に撮影。

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 池穴TN旧道は池穴地区集落を通り抜ける生活道路となって余生を送っています。道は1.5車線狭路ですが、路面状態はかなり良い状態です。旧道自体は、1941年(昭16年)に十津川村小井にまで車道が延びたときに整備された(建設された)道路でしょう。

■注意点

 走行は全く問題ありませんが、集落内を通る生活道路となっているのでゆっくりと走りましょう。

●走行DATA

池穴TN旧道

【五條市→田辺市本宮町方向(北→南方向)を走行】

>>走行日:2002年12月5日

【合併情報】

●2005年(平17年)5月1日付けで、和歌山県日高郡龍神村、西牟婁郡中辺路町、西牟婁郡大塔村、東牟婁郡本宮町の2村2町と和歌山県田辺市が対

 等合併。本宮町は『和歌山県田辺市本宮町』になりました。

【池穴TN旧道 終わり】

○国道168号線旧道

 小井TN旧道

【レポートは五條市→田辺市本宮町方向(北→南方向)です。】

■池穴TN本宮側抗口前〜倒木地点

 池穴TN 本宮側(南側)抗口前でR168現道と交差したR168旧道は、そのままR168を横切って十津川に沿って進んで行く。ここより先は小井TN旧道となる。

 旧道は1.5〜狭い2車線道となっているが、路肩に落ち葉や落石が積もっているため実際は1〜1.5車線幅の道となっている。これまでの区間と比べると路面状態は悪いので、この先にはしばらく集落はないのだろうと察しが付いた。 旧道を進んで行くと、進むにつれて路面状態は悪化して行く。路面には落ち葉が積もり落石も転がるようになった。道事態は十津川の流れに沿っているので緩やかなカーブを描きながら進んで行く。

 やがて道幅が少し広くなった所に出る。そこは砂利置き場となっており、どこかから持ち込まれて砂利が積まれていた。この砂利山のために道幅は1車線ぐらいに狭くなっている。ここを通り過ぎると、旧道は 薄暗い谷間を進むようになる。路面には少しばかりコケが生え始めている。旧道らしい雰囲気になってきた。この先もこの状態なのだろう。

 ところが池穴TN前の交差点から1.9kmほど進んだ地点で倒木があって道路を見事に塞いでいた。無理すれば通り抜けられなくもないが、この先の状態が不明なため無理はしないで、この地点で引き返すことにした。

注意>>倒木があったのは2002年12月時点です。

1.池穴TN本宮側抗口前から引き続き旧道が

  続く。

2.小井TN旧道になると路面は荒れている。生

  活道路として利用されいないようだ。

3.薄暗い平坦な狭路を進んで行く。落ち葉が積も

  る。(本宮町→五條市方向を撮影)

 

4.路面に『30』の文字が。かつて車道であった

  ことの証。それも半分埋もれている。

5.やがて倒木地点に到着。一端ここで引き返

  す。(本宮町→五條市方向を撮影)

 

注意>>市町村名は走行当時の名称です。

◆2002年12月5日走行。写真はすべて同じ日に撮影。

■倒木地点〜本宮町側旧道分岐点

 来た道を引き返して現R168に戻る。池穴大橋を渡って小井TNを抜け、本宮町側旧道分岐点より小井TN旧道を五條市方面に走る。無理して突破してまた障害物があるといけないので、反対側から状態を確認しつつ進んでみる。本宮側から走ると障害物などはなく10分ほどで写真5の倒木地点に到着した。ここからまた来た道を引き返す。

 倒木地点を過ぎると、道は1.5車線幅の狭路のまま十津川に沿って進んで行く。進むにつれて落ち葉が路面一杯に広がって積もっている。ほとんど整備されていないようだ。やがて道一面に落ち葉と枯れ枝が広がり、落石がゴロゴロしている所に出る。わずか30mぐらいだったと思うのだが、この区間は半ばダート道のような状態になっていた。

 そこをクリアして進んで行くと、倒木地点から約1kmで親之谷橋に出た。2車線幅の橋で、この橋の前後の僅かな距離だけが2車線幅となっていた。橋の南詰めにあった表示によると、小井TNのR168旧道は「林道小井池穴線」という林道に格下げされているようだ。

 親之谷橋を越えると1.5車線幅の狭路のまま十津川に沿って進んで行く。親之谷橋より南側の区間は、小さな落石があるもののおおむね良好な状態にあった。橋から1.2kmほど進むと、小さなセメント工場と民家が現れた。久々の民家である。

 ここから先は整備されているだろうと思ったが甘かった。道はコケの生えた1車線幅の狭路となり、鬱蒼とした林の中を進むようになる。見通しの悪い小さなカーブを曲がり、工場前より600mほど進んで小井地区の集落に入った。ここに来て、ようやく道路状態は良くなった。あとは400mほど集落内を進んで行くと、R168小井橋南詰で 現R168と合流した。ここが旧道の本宮町側分岐点となる。

 倒木地点より約3.3km。池穴TN前の交差点より約5.2km。山崎TN五條市側抗口前の分岐点からだと、分断区間を含めて約8kmの旧道であった。

注意>>倒木があったのは2002年12月時点です。

6.本宮側から旧道を進み、写真5の反対側に

  到着した。

7.轍の部分以外には落ち葉が積もっている。

  路面状態はあまり良くない。

8.逆光でわかりずらいが、この付近は路面が荒

  れ、落ち葉や落石などで半ダートと化していた。

9.新之谷橋に到着。この部分だけ2車線道と

  なっていた。

10.本宮側分岐点近くでは苔の生える、こんな

  区間もある。(本宮町→五條市方向を撮影)

11.小井橋南詰が旧道分岐点。右に別れる道が

  R168旧道。

注意>>市町村名は走行当時の名称です。

◆2002年12月5日走行。写真はすべて同じ日に撮影。

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 山崎TN旧道や池穴TN旧道と違い、小井TN旧道沿道には分岐点近く以外には集落はありません。道は落ち葉や落石の多い舗装林道となって余生を送っています。

 走る車はほとんどありません。林業関係の方の車か砂利置き場に来る建設関係の車・トラックぐらいでしょう。

 道自体は1941年(昭16年)に十津川村小井にまで車道が延びたときに整備された(建設された)道路でしょう。

■注意点

 一般車はまず走らない区間なので、走行する際は対向車に注意して下さい。

 大雨後は落石などに、冬期は路面凍結・積雪に注意して下さい。

●走行DATA

小井TN旧道

【結果として往復走行】

>>走行日:2002年12月5日

【合併情報】

●2005年(平17年)5月1日付けで、和歌山県日高郡龍神村、西牟婁郡中辺路町、西牟婁郡大塔村、東牟婁郡本宮町の2村2町と和歌山県田辺市が対

 等合併。本宮町は『和歌山県田辺市本宮町』になりました。

【小井TN旧道 終わり】

【山崎TN/池穴TN/小井TN旧道 終わり】

湯之原TN旧道

 奈良県吉野郡十津川村小井地区と村の中心地である小原地区の間にあるのが湯之原TN。2車線幅の意外と長い快適なTNである。

 現R168はこの湯之原TNで一気に南下しているが、以前は大きく蛇行する十津川に沿って進んでおり、現道の東側を大きく迂回していた。時間短縮と道路改良を目的に建設され、1982年(昭57年)頃に完成したのが湯之原TNとのこと。

 旧道は戦後の1950年(昭25年)に完成した車道となる。現在も現役の道(村道?)と

して余生を送っている。

 

>>Update 2006.03.26

○国道168号線旧道

 【湯之原TN旧道】

【レポートは五條市→田辺市本宮町方向(北→南方向)です。】

 R168湯之原TN旧道の五條市側(北側)分岐点は湯之原TN五條側(北側)抗口前にある湯之原橋北詰。橋の手前から左側に分岐する1.5車線道の狭路が旧道である。

 旧道は蛇行する十津川に沿って左にカーブしながら進んで行く。路面は整備されているようで状態は大変良い。民家が途切れると鬱蒼とした杉林の中を進み、分岐点より700mほど進むと杉林を抜けて民家の前を通り抜ける。この民家から先は、小原地区の湯泉地温泉街までは民家はない。

 民家を過ぎると川沿いの鬱蒼とした杉林の中を進む1.5〜狭い2車線幅の平坦な道が続く。分

岐点から1.3kmほど進むと鉄骨で出来た覆道を通過。蛇行する十津川に沿って大きくカーブを描きながら淡々と平坦な道を進み、覆道から1.2kmほど進むと蟻之腰谷橋に出る。

 橋を越えると道幅は少し広がり狭い2車線幅の平坦な道となる。やがて鬱蒼とした杉林を越えると湯泉地温泉街最奥にある民宿が現れるが、民宿を過ぎると民家などはなくなり またもや鬱蒼とした杉林の中を進んで行く。1kmほど進むと、湯泉温泉街の町中に出た。民家や民宿・旅館が建ち並ぶ町中を500mほど進んで行くと、十津川村役場近くにある 、現R168小原大橋南詰の本宮町側(南側)旧道分岐点に到着する。

 五條市側旧道分岐点から約5kmである。

1.五條市側の湯之原TN旧道分岐点。左に別れ

  るのが旧道。右に湯之原TNが見える。

2.狭い2車線道で十津川に沿って進んで行く。

  この先の民家を過ぎるとしばらく谷間を走る。

3.平坦な1.5〜狭い2車線道が続く。旧道は

  こんな感じの道が続く。

4.路肩には落ち葉が積もり車幅は狭くなってい

  る。(本宮町→五條市方向を撮影)

5.やがて蟻之腰谷橋を渡る。鉄骨の舗装は剥

  げて錆びていた。

6.しばらく明るい場所を走る。左側は岩石が露

  出している。

 

7.湯泉地温泉街に到着。1.5車線の狭路で温

  泉街を進んで行く。

8.やがて現R168と合流。小原大橋南詰が本宮

  町側旧道分岐点となる。

 

注意>>市町村名は走行当時の名称です。

◆2002年12月5日走行。写真はすべて同じ日に撮影。

<<MEMO>>

■概況・交通量など

 十津川に沿ってウネウネと進む約5kmの旧道区間です。旧道分岐点付近に民家があるだけで中間には何もない旧道です。南側は湯泉温泉街の町中を通ります が、温泉街に向かう車は旧道を行き来することはあまりないようです。通行量は大変少ない旧道となっています。ただ見通しの悪いカーブがあるので、対向車には注意して下さい。

■注意点

 十津川村の山間を走るので、冬期は路面凍結・積雪に要注意です。冬期には走らない方が良いでしょう。

●走行DATA

湯之原TN旧道

【五條市→田辺市本宮町方向(北→南方向)を走行】

>>走行日:2002年12月5日

【合併情報】

●2005年(平17年)5月1日付けで、和歌山県日高郡龍神村、西牟婁郡中辺路町、西牟婁郡大塔村、東牟婁郡本宮町の2村2町と和歌山県田辺市が対

 等合併。本宮町は『和歌山県田辺市本宮町』になりました。

【湯之原TN旧道 終わり】

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