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国道169号線旧道(4-2)

伯母谷道路旧道

○国道169号線伯母谷道路旧道

  【2005年レポート】

【レポートは川上村→上北山村方向(北→南方向)です。】

■吉野郡川上村【伯母谷大橋旧道】

 R169伯母谷道路の伯母谷トンネル直前にあるのが伯母谷大橋。谷を跨ぐように設けられた2車線幅の橋である。この橋には谷を迂回するように進む旧道がある。伯母谷道路旧道ではないが、すぐ近くにある旧道なのでここで紹介させていただく。

 伯母谷大橋に旧道があることは以前から知っていたので、平成17年(2005年)10月に伯母谷道路旧道を走りに来た際に走ってみた。大橋北詰(川上村側)から右に分岐する1.5車線道に入る。道はほどなくして1車線幅となるが、もともと狭い2車線幅はあったのだが、路肩から草木が浸食してきたために1車線幅となった道である。

 アスファルト舗装されているが、路肩そして路面中央には草が生えている。かなり以前に旧道となり車の行き来が途絶えたということだろう。揺るやかな左カーブを描きながら進む狭路道を進む。大橋北詰から450mほど進むと2車線幅ぐらいに道幅が広がるが、そこには平屋と2階建てのプレハブが建っていた。伯母谷道路建設時か、平成14年(2002年)頃に伯母谷で起きた土砂崩れの復旧工事の建設事務所・ 詰所にでも使用されたのだろう。工事終了後も撤去されずに残っている。さすがに人が住んでいる気配はない。

 プレハブ小屋を通り過ぎると狭い2車線道となる。路面中央にコケや草がないところを見ると、最近まで車が出入りしていたのだろうか。プレハブ小屋から50mほど進むと伯母谷大橋南詰(上北山村側)に到着する。距離にして約500mの旧道であった。

 なお、平成21年(2009年)9月に確認したところ、旧道分岐点は両方とも閉鎖されており、旧道への進入は不可能となっていた。

1.伯母谷大橋北詰の右に分岐するのが旧道。

  典型的な旧道の分岐風景。

2.狭い2車線道の旧道だが、すぐに道幅は狭く

  なる。

3.もともと狭い2車線幅はあったのだが、草木が

  浸食したため狭くなった。

4.一部は土砂が積もりダートのようになってい

  る。(上北山村→川上村方向を撮影)

5.やがてプレハブ小屋が現れた。工事事務所か

  詰所として使用されたのだろう。

6.プレハブ小屋を過ぎると路面状態がマシにな

  る。すぐ先が現道との合流点。

 

 

7.伯母谷大橋北詰で現道と合流する。

  (上北山村→川上村方向を撮影)

 

 

■吉野郡川上村【旧道北側分岐点〜 北側交互通行信号跡付近】

 伯母谷大橋旧道からすぐの所に伯母谷トンネルがある。伯母谷道路旧道はトンネル北口から分岐する。前回走行はH15年(2003年)4月なので2年半ぶりの走行となる。

 旧道は1.5〜狭い2車線道が続く。分岐点から少し進むと交互通行区間に入り、ほどなくして南側(上北山村側)信号機があった場所に到着する。R169国道標識は健在で、その先にある『交互信号注意』の看板も残っていた。

 かつての交互通行区間から先も1.5〜2車線幅の道が断続する。路肩への草木の侵入や路面にコケが生えている箇所はあまりなく、現役時代とさほど変わらない路面状態が1.5kmほど続く。

8.伯母谷トンネル北口が旧道分岐点。左にそれ

  る道が旧道。

9.この付近に川上村側の信号機があった。

  アスファルトは新しいがコケが生えていた。

10.交互通行区間の信号機跡に到着。停止線が

  名残。南行きの国道標識は撤去されている。

11.北行き車線の国道標識は健在。この付近に

  は時々材木が積まれていることがある。

12.信号機跡から少し進むと『交互信号注意』の

  看板が残っている。

13.所々広い道幅なのも国道時代の名残。この付

  近は現役時代とさほど変わらない状態だった。

■吉野郡川上村【 北側交互通行信号跡付近〜仮設連絡道路合流点】

 北側分岐点から1.5kmほど進むと谷間を進むようになり、鬱蒼とした場所を進むようになる。それまで比較的良好な路面状態であったが、やがて路肩から草木が進出してきて道幅が狭くなっている場所が現れ始めた。断崖下を通る区間では落石もちらほらと見かけるようになり、整備はほとんど行われなくなったことが分かる。

 やがてR169現道のループ橋が見えてくる。その下付近は狭い2車線幅ぐらいあったが、草木の進出などにより実質1.5車線幅の狭路となっていた。路面状態は余りよくない。ほどなくして狭い坂道を駆け上がると、かつての仮設連絡道路との合流点に到着する。北側分岐点から約2.8kmである。

14.進むにつれて谷間に入って行く。路面に落ち

  葉などが目立つようになる。

15.この付近はまだ道幅は広く、現役時代を彷彿

  とさせる。

16.やがて路肩に草木が進出してくるようになる。

  道幅が狭くなる。

17.断崖下を通る区間では路面状態が悪化し始

  めていた。

18.ループ橋が見えてくる。この付近から路面状

  態は悪化。道幅が狭くなる。

19.路肩から草木が進出し、路面にも落石が見ら

  れるようになった。

20.かつては2車線幅あった場所も、今ではご覧

  の通り。整備されていないようだ。

21.1.5車線幅の狭路坂道を上る。ここも草木の

  進出が進む。

22.かつての仮設連絡道路合流点に到着。連絡

  道路入口はゲートがあるが壊れている。

■吉野郡川上村【仮設連絡道路】

 前回、平成15年(2003年)4月に訪れたときは、仮設道路の撤去が始まった頃であった。まだ鉄骨で組まれた基部が残っていたが、それから2年半が過ぎると仮設道路は完全に撤去されて痕跡ぐらいしか残っていない状態となっていた。

 仮設道路合流点付近から30mほど道路が残っていたが、そこから先の滝の脇トンネル北口前までの道路は撤去。道路があった部分の山肌に木がないのが痕跡といえるが、ここにもいずれ木々が生えてしまうのだろう。

 滝の脇トンネル北口の連絡道分岐点は、路肩のような広い場所の前にガードレールが置かれているだけとなっている。路面のアスファルト舗装に残る白線などの跡が、かつて道路が通じていたということを物語るだけとなっている。

23.連絡道路入口にはゲートがあるが半壊して

  いる。『キケソ』ではなく『キケン』である。

24.反対側から撮影。なぜ倒れたのかは不明。

  車でもぶつかったのか?

25.連絡道路は30mほどで途切れていた。この先

  の鉄骨は撤去されてない。

26.滝の脇トンネル北口。左側に連絡道路が

  あった。

27.道路入口にはガードレールが設置されてい

  る。

28.路面にわずかの残る白線などの跡が道路が

  あったことを物語る。

 

 

29.木のない所に仮設道路があった。何年か先

  には木が生い茂り分からなくなるのだろう。

 

 

■吉野郡川上村【仮設道路合流点〜南側交互通行信号機跡付近】

 仮設道路合流点から南は平15年(2003年)1月までは現役国道だった区間となる。合流点からは1.5〜狭い2車線の坂道となる。急勾配で見通しの悪い小刻みなカーブが連続する区間となる。大型車の離合などを考慮してか、カーブではやや広めの2車線幅があったりする。

 2年ほど前まで現役国道ということで整備されていたのだが、2年ぶりに走ってみると路面状態は悪化していた。所々に落石や落ち葉が積もっているのは仕方ないとしても、やはり路肩から草木が進出し始め、以前は狭い2車線幅はあった箇所が実質1車線道となっていた。落石も多く、拳大の石が路面中央に転がっているなど、わずか2年ほどで旧道らしい道になっていた。

 仮設道路合流点から1.2kmほど進むと、急坂の2車線ワインディング道路となる。舗装し直された区間なのでセンターラインはない。200mほど進むと南側交互通行区間の交互通行信号跡に到着する。連絡道路合流点から約1.4kmである。

30.仮設連絡道路合流点からは見通しの悪い道

  となる。路面に「169」の文字が残る。

31.小刻みなカーブと急坂が続く。ご覧の通り、

  路面に水が流れていたりする。

32.以外と道幅が広い区間が多い。大型車の離合

  を考慮してのことだろう。

33.狭い2車線幅はあったのだが、草木の進出

  によりご覧の通りに・・・。

34.この付近ももう少し広かったはず。

  (上北山村→川上村方向を撮影)

35.再び道幅が広がる。この付近の状態は比較的

  良好。

36.この付近から急坂・急カーブが続く。旧道に

  なった頃に舗装し直されたのでラインはない。

37.2車線道区間でもご覧の通り。草木進出中。

  (上北山村→川上村方向を撮影)

38.南側の交互通行区間始点。信号機があった

  場所。知っていないと分からない。

■吉野郡川上村【南側交互通行信号機跡付近〜南側旧道分岐点】

 南側(上北山村側)交互通行区間は、R169で最後まで残っていた交互通行区間であった。交互通行信号機が設置され、交互通行が行われていた。その時の面影はほんのわずかとなってしまい、区間内にある1車線幅の狭路が当時を物語っている。

 現役国道、交互通行区間では1〜1.5車線幅であったように記憶しているが、伯母谷道路建設による整備で半分ぐらいの区間の道幅が広くなってしまい、当時の面影はほとんど残っていない。

 信号機設置場所から200mほど進むと、大獄トンネル南口前でR169現道と交差。トンネル内から出てくる車に注意して現道を渡ると、さらに200mほど迂回して伯母峯大橋南詰でようやくR169現道と合流する。ここが南側(上北山村側)旧道分岐点ということになる。

39.わずかに残る交互通行区間内の狭路。

  (上北山村→川上村方向を撮影)

40.道はすぐに広くなる。伯母谷道路建設がらみ

  で拡幅整備されたようだ。

41.大嶽トンネル南口前でR169現道と交差。

  旧道はまだもう少し続く。

42.古い橋を渡ると現道との合流点も近い。

  

43.この先でR169現道と合流する。典型的な

  旧道・現道との合流点。

44.伯母峯大橋南詰が旧道の南側分岐点。末期

  は南詰に交互通行区間の信号機があった。

<<写真はすべて2005年10月撮影>>

◆2005年レポート終わり

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