国道169号線旧道(4-3) |
■伯母谷道路旧道 |
○国道169号線伯母谷道路旧道 |
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【レポートは川上村→上北山村方向(北→南方向)です。】 |
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■吉野郡川上村【北側旧道分岐点〜仮設連絡道路合流点】 |
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前回から約1年半ぶりの訪問となる。伯母谷トンネル北口から旧道に入り、淡々と南下してゆく。かつての交互通行区間を通り抜け、定点撮影ポイントとなる信号機が設置されていた地点に到着する。走行したのが3月末ということもあって、昨秋の落ち葉などが積もっていた。2車線の道幅も半分落ち葉などで隠れていたが、1車線分だけアスファルト舗装が見えているところを見ると 、通行する車があるようだ。 交互通行区間を過ぎると、谷間の1.5〜狭い2車線道を進んで行く。前回走行時よりも道幅が狭くなっている箇所が多い。もともと狭い2車線幅ぐらいあっても、落ち葉などで走行可能な道幅が1車線幅となっている。一部路面が荒れている箇所もあり、徐々に旧道らしくなりつつある。 やがて伯母谷ループ橋が見えてくる場所に至る。この付近は狭い2車線幅ぐらいはあったはずなのだが、路肩から草木の進出が続き1車線の道幅になっている。落ちてきた土砂を基にしているので、いずれは茂みになるのだろうか。 淡々と狭路を進み、やや急な坂道を駆け上がると、かつての仮設連絡道路合流点に到着する。北側分岐点から約3kmである。 |
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<<写真はすべて2007年3月撮影>> |
■吉野郡川上村【仮設連絡道路合流点〜南側旧道分岐点】 |
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仮設連絡道路合流点から先は 、急坂と見通しの悪い小刻みなカーブが続く区間となるが、現役国道時代から道幅は2車線ほどあって走りやすい道だった。この区間が旧道となったのは、伯母谷道路が全通した平成15年(2003年)1月のこと。それから4年ほど経過したのだが、路面状態はかなり悪化していた。 まず驚いたのが路面上に転がる落石の多さ。大きさも小さい石から人の頭ぐらいある石まで様々で、路面中央にゴロリと転がっている石もあった。断崖下を通る区間なので防護ネットが設けられているのだが、その下にはかなり大きな石(というか岩石)が積もっていたりする。大きな落石が起こった場所もあり、そういう場所のネットは破れていたりする。走り慣れた旧道とはいえ、こういう場所を走るのはあまり気持ちよいものではない。 落石の多い区間を過ぎると急坂を上る。かつての南側交互通行区間を抜けると、大嶽トンネル南口前に至り、そこから少し進んで伯母峯大橋南詰でR169現道と合流する。連絡道路合流点から約1.6kmである。 |
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<<写真はすべて2007年3月撮影>> |
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◆2007年レポート終わり |
○国道169号線伯母谷道路旧道 |
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【レポートは川上村→上北山村方向(北→南方向)です。】 |
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■吉野郡川上村【旧道北側分岐点〜川上村側交互信号設置場所跡】 |
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前回走行から約2年半ぶりの走行となった。今回も川上村→上北山村方向へと、北から南下して行く。 伯母谷トンネル北口にある北側分岐点から旧道に入る。1.5車線路を300mほど進むと民家前を通り抜ける。昔は民家の少し北寄りに交互信号があり、民家のある場所も交互通行だったような気がする。民家を過ぎて200mほど進むと2車線道が現れ、川上村側交互通行区間南側の信号設置場所跡に到着する。 交互信号機設置場所跡付近は2車線道でセンターラインも残っている。風などが吹いて溜まっただけなのか、去年からの落ち葉が溜まったままになっているのか分からないが、北行き車線側は落ち葉で覆われていた。この付近は比較的広い場所になっているので、今は切り出した木材の搬出場所かトラックに積み込む作業場となっているようで、路肩には丸太などが積まれている。 |
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<<写真はすべて平成21年(2009年)9月撮影>> |
■吉野郡川上村【川上村側交互信号設置場所跡〜仮設道路合流点】 |
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川上村側交互通行区間の交互信号設置場所跡を過ぎると、狭い2車線道の急カーブを進んで行く。右上には 伯母谷トンネルと栗の木トンネルが見える。ここを過ぎると旧道は断崖下を通る急カーブが連続する狭路となる。 走行したのは9月下旬。まだ気温は高い時期で、木の葉はほんの少し色づいてきたぐらいの状態。路肩の草は最盛期とはいかないまでも、まだ生い茂っている状態であった。旧道は狭い2車線幅ぐらいあるのだが、道路の半分までもが草に覆われてしまっており、走行可能な幅は半分ぐらいとなっている場所すらあった。落石や枯れ枝も多い。前回走行時よりも幅が狭くなったように思う。 路面に注意しながら交互信号設置場所跡から1kmほど進むと、巨大な岩が転がっていた。付近の斜面は防護処置が行われておらず、上から落ちてきたのは間違いない。前回走行時にはなかったはずだ。落石の多い区間なのだが、このような大きな岩まで落ちてくるとは驚きだ。気分的に落ち着かないので、写真を撮影して早々に現場を立ち去った。 落石現場から少し進むと伯母谷道路のループ橋が見えてきた。この付近の旧道も路肩から草木が進出してきており、走行可能な幅が1車線ほどになっていた。現役時代は狭い2車線幅はあった場所なのだが・・・。その先では断崖下を通る。落石防止ネットが設置されているが、あちこち避けていたり落石があったりする。ここも早々に通り抜けた。 やがて伯母谷川支流の谷沿いに進む。谷を渡るとやや急な狭路坂道となり、ほどなくして仮設道路合流点に到着した。 |
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<<写真はすべて平成21年(2009年)9月撮影>> |
■吉野郡川上村【仮設道路合流点〜上北山村側交互信号設置場所跡】 |
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仮設道路との合流点の路面には『169』という数字が書かれている。現役国道時代の名残である。伯母谷道路が部分供用されていた頃は、ここから仮設道路で伯母谷道路に上がっていたのだ。その仮設道路も撤去されてしまい、跡地には草木が育ちつつある。あと数年で痕跡もなくなってしまうのだろう。 仮設道路合流点からの旧道は概ね2車線幅の坂道となるが、急勾配と見通しの悪いカーブが連続するようになる。伯母谷道路が全通するまで現役国道であった区間となる。比較的整備されていたはずなのだが、今では道幅の半分以上が草木に覆われ、車道として通れることの出来る幅は1車線ほどになっている場所すら現れた。前述の大きな岩のような岩はないものの、拳大ぐらいの落石はゴロゴロしている。道路状態は年々悪化しているようだ。バイクや乗用車、大型車に観光バスなどが行き交った往事の面影はなくなっている。 急勾配の元2車線坂道をウネウネと進み、仮設道路合流点から約1.3kmで上北山村側交互通行区間の北側交互信号設置場所跡に到着する。 |
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<<写真はすべて平成21年(2009年)9月撮影>> |
■吉野郡川上村【上北山村側交互信号設置場所跡〜旧道南側分岐点】 |
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上北山村側交互通行区間の北側交互信号設置場所跡も、信号機の支柱や標識などはすでに撤去されてしまったので、残る痕跡は路面のセンターラインぐらいとなった。ここからの道幅は狭くなり1.5車線前後となる。現役国道時代は大型車の離合が困難であったことから交互通行区間に指定されていた。川上村側交互通行区間は、伯母谷道路部分供用開始により無くなったが、上北山村側の区間は伯母谷道路全通まで残っていた。伯母谷道路建設の関係で、全通直前には南側交互信号設置場所が移動したが、北側は最後まで同じ場所のままであった。 信号機設置場所跡から200mほど進むと、R169伯母谷道路の大獄トンネル北口前に出る。ここは旧道分岐点ではなく、旧道は伯母谷道路を横切り、1.5車線幅の緩やかなカーブを描いて進み、約200m先の伯母峯大橋南詰で現道と合流。ここが旧道南側分岐点となる。 |
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<<写真はすべて平成21(2009年)9月撮影>> |
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◆平成21年(2009年)レポート終わり |
<<MEMO>> |
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■概況・交通量など 伯母谷を行くこの区間も、R169伯母谷道路の全面開通・供用開始によって旧道となりました。幸いなことに(?)、旧道沿いに電線と電話線が通っているのと林業関係の建物があるので廃道にはならないようです。村道に格下げになったのでしょうか。 現役国道時代からもそうでしたが、旧道は仮設連絡道路接続部を境にして道の表情が異なります。北側(川上村寄り)はほぼ平坦な狭路、南側(上北山村寄り)は急勾配・急カーブが連続する狭い2車線幅となっています。現役時代はトラックや観光バスがペースダウンするので結構渋滞が起きていた区間でした。今では通る車はほとんどいません。 平21年(2009年)9月に2年ぶりに走行しましたが、路面に直径2m近い巨大な岩が転がっているなど、路面状態はさらに悪化しておりました。道は年々悪路度を増しています。 ■注意点 旧道は大雨や異常気象時は、土砂崩れや崖崩れ 、落石の恐れがあるので通行しない方がいいでしょう。また冬期は積雪・路面凍結があるので通行しない方が無難です。路面状態には要注意です。 何かあってもすぐに連絡できないし、助けもなかなかやって来ません。路面だけでなく上空も注意して走ってください。 |
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●走行DATA |
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R169伯母谷道路旧道 【川上村→上北山村方向を走行】 >>走行日:平成13年(2001年)4月26日/10月12日/平成17年(2005年)10月14日 平成19年(2007年)3月29日/平成21年(2009年)9月24日 |
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【上北山村→川上村方向を走行】 >>走行日:平成15年(2003年)4月10日 |
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注意>>この区間は、現役国道時代を含めて、走行方向問わず頻繁に走行しています。 走行日は使用写真の撮影日のみを記載しています。 |
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【伯母谷道路旧道終わり】 |