国道173号線一庫ダム旧道(3) |
■圓山隧道周辺 |
○国道173号線一庫ダム旧道 【圓山隧道付近】 |
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【レポートは兵庫県猪名川町民田→兵庫県川西市一庫方向(北→南方向)です。】 |
■圓山隧道 |
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現R173には『新円山トンネル』という名のトンネルがある。”新”とある以上”旧”にあたる以前のトンネルがあるわけなのだが、周囲にそれらしき旧トンネルがないことから、この”旧”トンネルというのが水没したR173旧道にあったであろうことは容易に考えられる。問題は「どこにあったのか?」である。 2004年(平16年)2月の調査の時は、おおよその見当は付けていたが、完全に水没しておりどこにあるのかさっぱり分からずじまいだった。その姿をようやく見ることが出来たのは2005年(平17年)8月のこと。このとき、初めて『圓山隧道』の姿を見ることが出来た。 >>謎だらけの圓山隧道 水没した知明湖のR173旧道には最低2カ所の隧道があったようである。一つが先に紹介した『龍化隧道』で、もう一つがこの『圓山隧道』。これ以上あったかどうかは不明だが、現存しており確認出来るのはこの2つだけである。 さて『圓山隧道』だが、見える姿から判断すると煉瓦造りの隧道であること以外、全くもって分からない。引用元にしている『能勢町史』などには『龍化隧道』については詳しい資料が載っているのに対して、『圓山隧道』に関しては何も資料がないのである。まるで存在を消すがごとくの資料からの抹殺。知られてはいけないことがあるのだろうか? で、それでもネット上であちこち探す間に、隧道の全長が18.3mほどあることだけは判明した。これだけでも大きな収穫と言えるだろう。 この『圓山隧道』の銘板は現R173脇に移設されている。R173は何度も走っているのだが、全く気が付かなかった。説明の看板も立っているのだが、残念なことに完全に錆びてしまい判読不明と なっている。謎は深まるばかりである。 |
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■圓山隧道周辺 |
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『圓山隧道』付近からR173旧道は完全に姿を消す。水没してしまい確認できないのだ。例え貯水率が0%となり、ダム本体周辺以外で湖底が見えたとしても、堆積した土砂に埋もれて確認できないだろう。 『圓山隧道』南側抗口からは、かつての大路次川の流れに沿ってウネウネと進み、ダム本体下流にある旧道へと続いていたものと思われる。 |
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■圓山隧道銘板 |
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現在のR173沿いに『圓山隧道』の銘板がある。湖岸道路南側分岐点(写真6)から池田市方向に向かってすぐの所。南行き車線(篠山市→池田市方向)側の歩道脇にある。うっかりしていると見逃してしまうので要注意。 コンクリ壁に埋め込まれたような形となっているが、破損もせずにちゃんと残っている。説明のための看板が立っているのだが、完全に錆びてしまっており文字の判読は不可能となっている。ゆえにここに埋め込まれた経緯などは一切不明となっている。 (下写真は2006年5月21日撮影) |
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<<MEMO>> |
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■概況 『圓山隧道』に関する資料は、ほとんどないので書きようがありません。m(_ _)m また隧道自体も、渇水期になってようやく姿を現します。内部の路面まで姿を現すのは、貯水率が一桁台にならないと無理なようです。 釣り人が隧道近くで釣りをしていたので、水がひけば隧道抗口近くまで近づくことが出来るようです。ただ地面は大変柔らかいようなので、それなりの装備が必要でしょう。あまりお勧めは出来ません。 ■注意点 『圓山隧道』には近づくことは大変困難です。湖岸道路上から確認するしか手はないものと思われます。無理して岸に下りて近づくのは危険なのでやめましょう。 |
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●走行DATA |
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圓山隧道周辺 【北→南方向を走行】 >>走行日:2004年2月17日/05年8月26日 |
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取材協力(同行走行)>>satounoさん(2004.02.17) |
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【R173号線一庫ダム旧道終わり】 |