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上八川BP旧道

●上八川バイパス旧道

 高知県土佐郡土佐町東石原〜吾川郡吾北村(現:吾川郡いの町)思地間(約16km)のR439改良工事は、1985年(昭60年度)から着手された。この事業は郷ノ峰トンネルを含む道路整備・改良事業となった。

 このうち郷ノ峰トンネルは1990年(平2年)頃に供用開始となり、その前後の区間も事業が進めれ、整備・改良工事が進められた。

 従来からあった道を拡幅した区間もあるが、多くは別ルートで新道を建設。それにより、同区間内では旧道があちこちに誕生している。 

<<注意>>

 タイトルの『上八川バイパス』という名称は、@管理人が勝手に付けた名称です。正式な事業名は『一般国道439号線 東石原〜思地拡幅』という名称。

(道路局の「平成15年度個別道路事業の再評価」による) 『R439●●BP』という名称はないようです。単にサイト掲載上で厄介なので、勝手に作りました。本気になさらないように・・・。正式名称をご存じの方、ご一報下さい。m(_ _)m

 ちなみに名称は、R439がかつての吾川郡上八川村(1956年に下八川村・小川村・清水村と合併して「吾北村」に)を横断していたという理由で付けてい

ます。

■国道439号線上八川BP旧道【1997年レポート】

国道439号線上八川BP旧道【2001年レポート】

国道439号線上八川BP旧道【2005年レポート】

国道439号線上八川BP旧道【2007年レポート】

>>Update 2007.11.28

○国道439号線上八川BP旧道

  【1997年レポート】

 この区間を初めて走ったのが1997年(平9年)6月のことでした。その当時はほとんどが1車線狭路。現在の快走2車線道の多くが建設中で、その姿はほとんどなく、一部区間でわずかな距離が暫定供用されているにすぎませんでした。

 レポートの文章は一番古いデータから持ってきています。ただ、この区間についての言及は数行のみで、それも極簡単な記述となっています。なのでこの区間に該当する部分だけを抜粋、一部修正して記載しています。なお、文章中の村名は1997年当時の名称です。

【レポートは吾川郡吾北村→土佐郡土佐町方向(R194→R32方向)です。】

 R194を約5kmほど北上するとR439は分岐して吾川郡吾北村を東に向かう。R439は進むにつれて2車線から1車線となり、道幅はだんだんと狭くなって行く。所々で拡張工事も行われているが、ほとんどの区間が1車線のままだった。

 郷の峰峠では、BPの郷の峰TNが完成・供用されており、その前後の取り付け部分のBP工事が行われていた。R439は 建設中のBPの下をウネウネと走り、やがてBPと合流してTNを抜ける。旧道はr6(県道高知伊予三島線)と交差する郷の峰峠越えの道である。

1.吾北村思地地区から2車線道で東に向かう。

  TNの横の狭路は旧道。

2.やがて狭路のローカル国道となる。当時はこ

  んな狭路だった。

3.反対側から。この区間は別ルートで通っている

  ようだ。(R32→R194方向を撮影)

 

4.当時はここから再び狭路となっていた。

  まだ新道は建設されていない。

5.当時建設中の現道をくぐるように進んでいた。

  長閑な農村を進むローカル国道だった。

 

1997年6月2日走行。写真はすべて同日に撮影。

注意>>市町村名は走行当時の名称です。

○国道439号線上八川BP旧道

  2001年レポート

 この区間2回目の走行となったのが2001年(平13年)7月のこと。前回走行から4年ほど経過していたため、現在の快適2車線道は建設中ながらあちこちにその姿を現し始めていた頃でした。暫定先行供用される2車線道もあちこちにあり、旧道と新道が入れ替わる過渡期でした。

 レポートは2003年6月更新時のデータから文章をそのまま転載しています。(一部修正あり) また写真については一部差し替え・追加して掲載していますが、R439走行レポと同じ写真が何枚か入っています。なお文中の村名は2001年当時の名称です。

【レポートは土佐郡土佐町→吾川郡吾北村方向(R32→R194方向)です。】

 郷ノ峰TNで郷ノ峰峠を越えると高知県吾川郡吾北村に入る。TNを抜けるとすぐにR439旧道と合流。そこから2車線道を80

0mほど進むと、R439は突然右に大きくカーブして完全1車線道になる。杉林を抜けるとR439BPの橋の下をくぐって行く。そしてローカル色全開の水田の中を通る1車線国道となる。

 しかし昔ながらの1車線国道区間はそう長くは続かず、1.2kmほど山間の農村を進んだ後、吾北村小申田(こさるた)地区からは再び2車線幅の道となる。ここまでは1997年6月に走った時と道の状態は変化無かった。

 小申田地区から西は快適な2車線道となる。97年6月当時は工事中もしくは工事着工前だった区間。別ルートで建設されたBP区間でほぼ直線の快適な2車線道を進む。しかしBP区間は長くは続かず、2kmほど進むと1車線の狭路区間に入る。

 その先は拡幅工事中だった。狭路を拡幅しており、一部では舗装が無くなりダート(未舗装)となっている。BP工事現場を見下ろすようにして進むダートの迂回路区間もある。工事現場を過ぎると、上八川(かみやかわ)川沿いに進む平坦な1.5車線道となる。川を挟んだ南側に別ルートで立派なBPが建設中だった。

 4kmほど水田の農村を繋ぐ狭路を淡々と進んだ吾北村本郷地区からは道幅は広がり、2kmほど2車線道を進むとR194との交差点に到着した。 郷ノ峰TNから約12kmの道程であった。

1.郷ノ峰TNを越えて800mほど進むと、カーブ

  を曲がり狭路となる。正面に見える橋は工事

  中で未供用。

2.カーブを曲がると1車線狭路区間へ入る。

  郷ノ峰峠越えの狭路区間の面影が残る。

  この先でBPの橋をくぐる。

3.小申田で建設中のBP(現道)と合流。右へ分

  岐する狭路がR439(現旧道)。

  ( R194→R32方向を撮影)

4.先行供用された快適な2車線区間を進む。

  水田が広がるローカル国道区間。

  ( R194→R32方向を撮影)

5 .しばらくすると再び狭路酷道となってR194に

  向かうことになる。この付近も別ルートに変わ

  ったようだ。

6.過渡期ということもあって、当時はあちこちでバ

  イパス建設現場に出くわし、その影響で仮道に

  なっている箇所もあった。

7.上八川沿いに平坦な狭路を進んで行った。

  (R194→R32方向を撮影)

8.旧道の南側にバイパス(現道)の高架橋が建

  設中だった。

9.吾北村本郷地区からはかなり以前に整備・改

  良されていたようだ。

2001年7月21日走行。写真はすべて同日に撮影。

注意>>市町村名は走行当時の名称です。

○国道439号線上八川BP旧道

  2005年レポート

 3回目の訪問は2005年(平17年)4月のことでした。この時はR194実走調査の途中でR439に立ち寄り、R194交差点〜郷ノ峰TN西側抗口までの間を往復しています。目的は整備された現R439の撮影でした。

 旧道も走行しようとしたのですが、どこから分岐するのかがはっきりせず悩んでいる間に時間が経ってしまい、メインのR194走行が日没後になってしまいかねないため旧道調査を中止。小申田地区だけを撮影。あとは急ぎR194に戻っています。なので写真と簡単な説明だけとさせて頂きます。またいずれ機会があれば調査してきます。

【レポートは土佐郡土佐町→吾川郡いの町方向(R32→R194方向)です。】

 郷ノ峰トンネルを過ぎて少し進むと旧道分岐点に到着する。以前はここにゲートが設置されて旧道(当時は現役国道)に誘導されていた。現道が開通したので当然のことながらゲートは撤去されているが、路面には当時の白線跡が残っている。アスファルトまで舗装し直すことはしなかったのだろう。

 そのまま現道を直進する。橋の上からは畑の中をウネウネと進む狭路の旧道が見える。通行止めにはなっていないようで、地区の生活道路として余生を送っているようだ。見た限りでは路面状態は悪くはないので走行できるのだろう。

 高規格道路の坂道を下ると西側の旧道分岐点に到着する。こちらも路面に白線と矢印の跡が残っている。ここが旧道分岐点だと容易に察しが付く状態となっている。

 この後、R439をR194に向かって走って行く。2005年(平17年)5月時点で1区間のみ建設中の区間があった。この区間(津賀谷付近)は狭路の現道( 将来は旧道)に誘導されるようになっていた。いずれ開通すれば、郷ノ峰峠を挟んだ土佐郡土佐町東石原〜吾川郡いの町(旧:吾川郡吾北村)思地間の整備改良工事は全て終わることになり、R439は快適な2車線国道に生まれ変わることになるのだろう。

1.小申田地区旧道の東側分岐点。右に別れる

  狭路が旧道。路面に白線跡がある。

2.現道から棚田の中を行く旧道を撮影。10年前

  はあちらを走っていた。

3.快適な2車線道の現道を進むと、左下に狭路

  の旧道が寄ってくる。

 

4.坂を下ると旧道と合流。西側分岐点。路面に

  白線と矢印の跡がある。

  (R194→R32方向を撮影)

5.2005年当時は建設中だった区間。右の狭

  路に誘導されていた。いずれ開通すれば、狭

  路は旧道となる。

 

2005年4月22日撮影。写真はすべて同じ日に撮影

○国道439号線上八川BP旧道

  2007年レポート

 4回目の訪問は2007年となりました。この時のメインはR439郷ノ峰峠旧道の走行。郷ノ峰峠旧道を走行した後、郷ノ峰TNで吾川郡いの町に戻り、小申田地区の旧道を走行しました。小申田地区旧道を走ったのは、現役時代の2001年以来6年ぶりとなります。小申田地区旧道は、地区の生活道路として静かに余生を送っており走行可能でした。

 なお、今回のレポートは小申田地区旧道だけとなります。

【レポートは土佐郡土佐町→吾川郡いの町方向(R32→R194方向)です。】

■東側分岐点付近

 小申田地区旧道の東側分岐点となるのが、郷ノ峰TNから800mほどR194方向に進んだ付近。橋(橋名?)の西詰めから右に分岐する狭路が旧道。ただ厳密に言えばその少し手前が旧道分岐点となる。

1.橋の西詰が旧道の東側入口となる。厳密に

  言うならBPと旧道の連絡道路分岐点となる。

  旧道へ入るにはここから。

2.西詰の少し手前にある廃道。厳密にはこの先

  の地点が旧道分岐点となる。

  (R194→R32方向を撮影)

3.写真2の反対側を撮影。木の横に分岐するのも

  旧道。旧道を分断するようにBPが作られた。

  BPと旧道ではよく見られるパターン。

■小申田地区旧道

 R439から旧道に入るとすぐに右側から1車線狭路が近づいてきた。西詰の少し手前(TN寄りの地点)で分岐した狭路で、本来の旧道となる。厳密には西詰から入る今の道はBP建設時に設けられた連絡道路ということになり、本来の旧道との合流点から先がR439小申田地区旧道ということになる。

 道は本格的な1車線狭路となる。下り坂を下って行くと、急な左カーブが現れる。カーブ自体が急勾配となっており、ここをクリアすると鬱蒼とした森の中を進む狭路となる。路面には落ち葉が積もっているが、路面はさほど荒れてはいない。かつてのR439の姿を物語っている場所を抜けると、現R439の高架橋をくぐって山間の水田に出た。

 水田横を1車線狭路を行く。揺るやかな勾配の坂道を下って、緩やかなカーブを曲がって進んで行く。やがて路面に『大型車』と書かれた場所に出、その先で道は二股に分かれていた。左側に向かう直線の坂道は、大型車のために後から造られた道路だろう。ここは右に別れる狭路が本来の旧道であると判断し、右に向かう。

 見通しの悪いカーブを曲がると、大型車用(?)の坂道と合流する。その先は1〜1.2車線幅ぐらいの舗装路を淡々と進み、農家の前を通り抜ける。水田の横を進んで行くと右側から高規格道路が下りてくると、ほどなくして現R439と合流した。西詰から約1.3kmであった。

4.こちらが本来の旧道。西詰から入るとすぐに

  近寄り合流する。通り抜けできたかは失念。

5.カーブをクリアすると現れる狭路区間。かつて

  のR439の姿を色濃く残す場所だ。

6.現R439をくぐると水田脇に出る。ここからは

  狭路坂道が続く。

7.97年レポの写真5と同じようなアングルで撮

  影してみた。撮影場所はもう少し先だったか

  もしれない。(R194→R32方向を撮影)

8.この先で道は二手に分かれる。『大型車』と

  路面に書かれているので、左に別れる道は

  後年作られた道路(迂回路)だろう。

9.分岐点の右側の道。狭路坂道で先は見通しの

  悪いカーブになっている。こちらが本来の旧道で

  あることは間違いない。

 

10.分岐点の左側の道。狭路坂道だがほぼ直

  線で下る。民家の付近で右ルートの道と合流

  する。TN工事関係で作られたのだろうか。

11.やがて山間の水田脇を通る長閑な狭路とな

  る。農家の前を通り抜けてしばらく進むと現R

  439と合流する。

 

■西側分岐点

 小申田地区旧道の西側分岐点は、郷ノ峰TNへ向かう坂道の始点付近。R194方向から来ると分かりやすい。現R439の2車線道が分岐する狭路が旧道となる。一見すると分かりづらそうな分岐点だが、路面の残る矢印跡と電線ですぐに旧道であることが分かる。なお旧道からR439に入る場合は、R439を下ってくる車に要注意である。

 

12.旧道の西側分岐点。旧道からR439方向を

  見るとこんな感じ。

13.R194側から見た分岐点。標識と路面の矢

  印跡が目印。

 

◆2007年5月12日走行。写真はすべて同じ日に撮影。

<<MEMO>>

 旧吾北村内のうち、かつての上八川村内のR439も整備改良が一気に進んでしまい、ほとんどが快適な2車線道に生まれ変わっています。たまたま1997年から2005年にかけての過渡期に走って写真を撮影したので、変化を見ることができました。

 2005年の欄にも書いていますが、2005年走行時はR194走行がメインだったので、そちらを優先しました。R439は現道を往復だけにとどめ、時間の都合で旧道走行は断念しています。あまりにも変化が激しくて、旧道分岐点がどこなのか調べる余裕が無かったのです。なので、いずれ機会を見つけて走ってきます。なにしろ遠いのでいつになるかは分かりませんが・・・。

●走行DATA

上八川BP旧道

【R32→R194方向を走行】

>>走行日:2001年7月21日(現役時代)/07年5月12日

【R194→R32方向を走行】

>>走行日:1997年6月2日(現役時代)

注意>>2005年4月22日は撮影のみなので、 旧道の走行DATAはありません。

【合併情報】

●2004年(平16年)10月1日付けで、高知県土佐郡本川村、吾川郡伊野町、吾川郡吾北村の2村1町が対等合併して『高知県吾川郡いの町』になりまし

 た。

取材協力(同行走行)>>かざねがたなさん(2001.07.21)

【R439上八川BP旧道終わり】

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