国道361号線旧道(3) |
■権兵衛峠旧道(2) |
○国道361号線権兵衛峠旧道 【2002年走行レポート】 |
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次に権兵衛峠を訪れたのは前回走行から約4年の2002年(平14年)9月となります。R361姥神峠道路の一部開通直前の頃で、R361権兵衛峠道路の建設もかなり進み、1998年頃は姿が無かった高規格道路がぼちぼちと姿を現し始めていました。このときは木曽郡楢川村から伊那市へ向かって走っています。もちろん当時は”現役の”国道361号線でした。あちこちに国道標識が立っていました。 レポートは2003年(平15年)7月に作成したレポートを一部修正して掲載しています。 |
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【レポートは木曽郡楢川村→長野県伊那市方向(起点→終点方向)です。】 |
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■長野県木曽郡楢川村【楢川村羽渕地区】 |
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R361姥神峠道路(姥神トンネル)が一部開通するまで、R361は長野県 木曽郡楢川村羽渕地区で突然終わっていた。長野県木曽郡木曽福島町からR361に入るには、R19を塩尻方面に北上して新鳥居TNを出て少し進んだところでr493(県道姥神奈良井線)に入り、木曽郡楢川村側のR361端点まで来る必要があった。 r493はR361姥神TN楢川側抗口前を横断するとR361BPから離れて、谷間を進む1.5車線幅の狭路となる。姥神峠の 楢川村側端点に向かうR361との交差点を過ぎて100mほど進むと小さな橋を渡る。この橋を渡った付近(楢川村羽渕)からR361権兵衛峠区間が始まる。 |
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注意>>市町村名は走行当時の名称です。 ◆2002年9月12日走行。写真はすべて同じ日に撮影。 |
■長野県木曽郡楢川村【楢川村羽渕地区〜楢川村萱ヶ平地区】 |
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奈良井川を渡ると周囲は鬱蒼とした木々が生い茂る深い谷間となる。谷間の平坦な1.5車線道を走り始めると、すぐに見通しの悪い左カーブを曲がる。少し進むと突然周囲は開けて道幅は2車線道となり、奈良井川沿いに進むR361BP(姥神峠道路と権兵衛峠道路)の建設現場に出た。ばっさりと木々を切り取り平坦な土地としてしまい、R361BPの高架橋と基礎を建設中だった。1998年10月に走った時は、この付近も鬱蒼とした薄ぐらい川沿いの狭路だったのだが、わずか4年足らずでここまで変わるものかと唖然とする。コンクリート護岸で固められた川岸が痛々しい。 将来のR361高架橋をくぐり、工事現場を右側に見ながら進んで行く。1kmほど進むと現場から離れて以前と同じく鬱蒼とした谷間を進んで行くが、それも1kmほど進むと再び工事現場に出くわした。1.5車線幅の現道のすぐ脇を、高規格の2車線道が建設中であった。しばらく工事中のBPと併走するが、やがてBPは川に沿って右方向(南)に向かって離れて行き、R361現道はそのまま直進して深い山中へと入って行った。 道はセンターラインのない狭い2車線道。工事現場から1kmほど進むと、道は急勾配の坂道となった。すぐにヘアピンカーブを曲がり標高を上げ始めた。この付近から3ケタ 国道らしい悪路になってきた。見通しの悪いカーブが続く急勾配の2車線道を淡々と進んで行く。やがて冬期閉鎖用のゲートに到着。楢川村羽渕のR361(権兵衛峠区間) 始点より約5kmである。 |
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注意>>市町村名は走行当時の名称です。 ◆2002年9月12日走行。写真はすべて同じ日に撮影。 |
■長野県木曽郡楢川村【楢川村萱ヶ平地区〜権兵衛峠】 |
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木曽郡楢川村萱ヶ平の冬期閉鎖ゲートを過ぎると、R361は1.5〜狭い2車線幅が断続する狭路坂道となる。勾配は急になり、見通しの悪い急カーブも増えて、徐々に 悪路になって行く。それでも一部には2車線幅ぐらいまで拡幅された所もあるので、少しは走りやすい道にはなっている。 冬期閉鎖ゲートより3kmほど進むと、かなり急なヘアピンカーブが現れる。ここを過ぎると300〜400mおきぐらいに3箇所の急坂・ヘアピンカーブが現れる。最後のカーブを曲がると勾配は少し緩やかなになり、やがて権兵衛峠に到着する。 冬期閉鎖ゲートから4kmほど。楢川村羽渕のR361端点より約9km。楢川村側からだと、意外と早く権兵衛峠に到着することが出来る。 |
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注意>>市町村名は走行当時の名称です。 ◆2002年9月12日走行。写真はすべて同じ日に撮影。 |
■長野県紙木曽郡南箕輪村 |
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権兵衛峠は標高約1523mの位置にあり、実際の峠は車道ではなく登山道の方にあるらしい。峠付近は緩い勾配の坂道が続いており、もう少し先で分水嶺らしき地点を過ぎることになる。少し進むと権兵衛峠の展望台に到着。この付近からR361(経ヶ岳林道)は長野県上伊那郡南箕輪村に入る。 峠を越えると勾配のある下り坂となる。見通しの悪い小刻みなカーブが連続する1.5車線幅の狭路が続く。元林道を暫定的に国道としている道だが、国道として整備されているためか路面状態はかなり良い。4kmほど深い山中の急勾配の狭路坂道を走ると小さな橋で谷を渡る。この付近からは勾配は少し緩やかになるが、相変わらず見通しの悪い小刻みなカーブの狭路が続く。峠から約7kmで長野県伊那市に入る。伊那市とは言っても深い山中なので周囲には山しか見えない。 |
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注意>>市町村名は走行当時の名称です。 ◆2002年9月12日走行。写真はすべて同じ日に撮影。 |
■長野県伊那市【市村境〜冬期閉鎖ゲート】 |
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上伊那郡南箕輪村と伊那市の境を過ぎて伊那市に入ると標高も下がり、鬱蒼とした森の中を進むようになる。淡々と深い山中を進んで行く。境から約4kmでR361(権兵衛峠道路)と結ぶ林道との交差点に到着。この先も1〜1.5車線幅の狭路を進んで行く。 同じような風景の中を走り続け、峠から約15kmほど進むと伊那市側の冬期閉鎖ゲートに到着する。 |
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注意>>市町村名は走行当時の名称です。 ◆2002年9月12日走行。写真はすべて同じ日に撮影。 |
■長野県伊那市【冬期閉鎖ゲート〜伊那市西箕輪】 |
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冬期閉鎖ゲート周辺は深い森の中で、ゲートを過ぎると道は1車線幅の急勾配の狭路坂道となる。1kmほど進むと周囲は突然開けて山裾の田園地帯に出 る。この付近からR361(経ヶ岳林道)は2車線道となり悪路区間は終わりを告げる。 R361(経ヶ岳林道)は2車線道になると200mほど急勾配の坂道を下る。伊那市の農業公園(みはらしファーム)前を過ぎて市道との交差点に至る。この交差点を過ぎると伊那市西箕輪の集落へ入り、市道のような道となって、久々に民家を見ながら走ることになる。しばらく進むと緩やかな勾配の2車線道を下り終える。町中から薄ぐらい森の中を少しばかり 走ると、r203(県道与地辰野線)との交差点に到着する。ここがR361暫定国道区間終点となる。 長野県楢川村羽渕地区のR361権兵衛峠区間始点より約26km、権兵衛峠の暫定国道起点より約17kmである。 |
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注意>>市町村名は走行当時の名称です。 ◆2002年9月12日走行。写真はすべて同じ日に撮影。 |
■長野県伊那市【伊那市与地】 |
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伊那市与地のR361・r203(県道与地辰野線)交差点からは、権兵衛峠方向に向かって高規格2車線道のR361権兵衛峠道路と伊那市側のR361端点に向かう狭路が分岐していた。 農道のような1車線狭路がR361で、3kmほど先で通行不能になっていたそうだ。2002年9月の走行時は、時間の関係と全く下調べしていないことから走行せずに交差点付近のみを撮影しただけで終わっている。 一方のR361権兵衛峠道路であるが、2002年9月時点で供用されていたのは長野県整備区間となる約1.5kmの区間だけ。高規格2車線坂道を上り、R361(経ヶ岳林道)へ向かう林道御射山(みさやま)線分岐点でゲートが設置されており、それ以上先は一般車両通行禁止となっていた。当然のことなら、今ではゲートは撤去されており、自由に行き来することが出来る。 |
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注意>>市町村名は走行当時の名称です。 ◆2002年9月12日走行。写真はすべて同じ日に撮影。 |
<<MEMO>> |
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■概況・交通量など この区間は 権兵衛峠までが正規のR361、権兵衛峠から先(伊那市側)が経ヶ岳林道を改良・整備して、国道指定(R361)した暫定国道区間となっています。 2002年12月に姥神峠道路が開通するまで のR361権兵衛峠区間始点(長野県楢川村側)はr493との交差点付近、暫定国道区間終点(長野県伊那市側)はr203との交差点となっており、両端とも他の国道と接していない独立区間となっていました。珍しい状態でしたが、姥神峠道路の開通で西側はR19と接することになり、独立状態は解消しています。 権兵衛峠は標高1523mある峠で、峠を越える道はハードな狭路となっています。伊那と木曽を結ぶ主要道ですが、狭路酷道ということもあり交通量は少なめです。 ■ガソリンスタンド 長野県 木曽郡楢川村〜権兵衛峠〜長野県伊那市の間にはGSはおろか民家も見あたりません。GSは伊那市羽広に1軒あります。峠に入る場合は、R19木曽福島市街もしくは伊那市市街で必ずガソリンチェックをして下さい。 ■アドバイス 峠の東側(長野県伊那市側)が少しハードな酷道区間となっています。西側に比べると東側の方が距離が長い上に、小刻みなカーブも多いので走りずらい道となっています。バイク・車の運転初心者の方は、2人以上で行かれることをお勧めします。無理だと感じたらすぐに引き返したが方が無難でしょう。 勾配のある坂道が25km近く続くので、自転車の場合は体力がかなり必要となります。時間もかなり余裕を見ておいた方が良いでしょう。権兵衛峠を越えるだけで1日見ておいた方が無難です。下りは長いのでブレーキワイヤーが切れる恐れもあるので、予備を持っておいた方が良いでしょう。なお、区間中には民家や自販機などは一切ないので、飲み物や食料は予め購入しておいて下さい。 伊那市羽広の2車線区間が始まる付近には羽広温泉があります。峠越えの疲れを癒すのに丁度よい温泉です。 ■注意点 大雨の時は、土砂崩れが発生する恐れがあります。悪天候時は走らない方が無難です。 冬期は路面凍結・積雪のため12月中旬〜翌年4月中旬の間は全面通行止めとなります。迂回路はありません。早春・晩秋は路面凍結・積雪があるので注意して下さい。 |
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●走行DATA |
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長野県木曽郡楢川村〜長野県伊那市 【 楢川村→伊那市方向を走行】 >>走行日:2002年9月12日 |